2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

マイクル・コナリー「ブラック・ハート〈上〉 (扶桑社ミステリー)」「ブラック・ハート〈下〉 (扶桑社ミステリー)」

いまさら読んでる、ハリー・ボッシュのシリーズ第3弾。 原題は〝THE CONCRETE BLONDE〟 コンクリート漬けの死体で発見されたブロンド美女が、 ボッシュの因縁の事件に新たな波紋を引き起こす。 犯人逮捕の際の射殺で、ボッシュの左遷につながった〝ドールメ…

TOHOシネマズなんばで「ボビー」

〝世界の運命が、変わるとき──。彼らは何を見たのか。〟 もちろん、オロゴンでもなければ、バレンタインでもない。 大統領選を目前に、凶弾に倒れたロバート・F・ケネディの〝ボビー〟である。 アメリカの希望が暗殺された場所で、運命の一日を過ごした22…

スコセッシは悲願達成、「バベル」は惨敗…

いよいよ、待ちに待ったアカデミー賞発表。 とはいえ、菊地凛子をめぐる日本メディアのバカ騒ぎにはうんざり… あれだけジェニファー・ハドソンが本命視されているのに、 まるで彼女の受賞の可能性も十分みたいに報道するのは果たしてどうなのか? 確信犯でや…

動物園前シネフェスタ4で「フリーダムランド」

東京より1カ月遅れで、動物園前での単館公開。 初めて訪れた映画館だったが、何でも3月末で閉館だそうで… やはりTOHOシネマズなんばの影響はかなり大きいようだ。 まあ、オープン10年足らずにもかかわらず、 どことなく寂れた感が強い劇場だから、無…

ラジー賞発表! 最低映画は「氷の微笑2」

オスカーナイト前夜恒例の最低映画賞、ラジー賞が発表された。 かつて常連だったシルベスタ・スタローンの「ロッキー・ザ・ファイナル」が、 大方の予想を大きく裏切って、〝意外と悪くない〟らしく、 今回はノミネートからも外れてしまった(?)模様だとか…

ジャンリーコ・カロフィーリオ「眼を閉じて (文春文庫)」

〝これまでにないクールな文体で描かれた新感覚サスペンス。〟 ジェフリー・ディーヴァーが絶賛、 「無意識の証人 (文春文庫)」に続く、イタリア発の法廷サスペンス第2弾。 〝カロフィーリオは歯切れのよいアイロニーの効いた小説を書く。 それは法廷スリラ…

松尾由美「九月の恋と出会うまで」

〝男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。 好きになった女の人のために〟 松尾由美による書き下ろしファンタジー・ラブストーリー。 〝「雨恋」の作者が放つありえない恋の物語・第二弾〟 今回、奇跡の舞台となるのは〝エアコンの穴〟 〝魔法に導かれた彼女…

佐藤正午「5」

〝出会った頃の情熱は今どこにありますか 本当の愛を探し求める孤独な魂たちへ。新感覚の恋愛小説〟 佐藤正午、7年ぶりの新作長編。 そして〝著者会心の最高傑作〟だそうだ。 これまで読んだことがあるのは「ジャンプ (光文社文庫)」だけ。 あとは時任三郎…

シネリーブル梅田で「善き人のためのソナタ」

〝この曲を本気で聴いた者は、悪人になれない〟 ヨーロッパ映画賞で、作品・主演男優・脚本の3部門受賞、 近く発表のアカデミー賞でも外国語映画賞ノミネート。 ベルリンの壁崩壊前の東ドイツを舞台に、 監視国家での信義と良心の狭間で揺れる男を描く、感…

満開間近! 大阪城公園梅林

快晴の大阪城公園へ梅を見に行く。 開花情報では7分咲き。見ごろとしては、満開よりむしろ好ましい。 森ノ宮から公園内をだらだらと歩いて天守閣方面へ。 眩いばかりの陽差しにほんわりしつつも、微妙に目がかゆい。 花粉症ではないのだが、さすがにこれだ…

マイクル・コナリー「ブラック・アイス (扶桑社ミステリー)」

「ナイトホークス」に続くハリー・ボッシュのシリーズ第2作。 ハリウッド署殺人課の一匹狼が今回挑むのは、同僚の謎の死。 LAから南下し、メキシコはメヒカリへ。 捜査が進むにつれ、ボッシュの周辺にも危険が… ハリウッド署管内で、麻薬課刑事の死体が発…

内澤旬子「世界屠畜紀行」

〝見たい 知りたい 肉のつくりかた〟 2/11付朝日新聞書評で気になった1冊は、 イラストルポライターによる世界の屠畜場ルポ。 〝アメリカ、イラン、インド、エジプト、韓国、チェコ、 モンゴル、東京、沖縄……… 見てきました「動物が肉になるまで」〟 ふ…

梅田ブルク7で「カンバセーションズ」

〝男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト〟 かつて愛し合った2人が、10年ぶりに出逢い、 過ごした一夜を、スタイリッシュに描いたラブ・ロマンスだ。 主演は「サンキュー・スモーキング」のアーロン・エッカートと、 「眺めのいい部屋」「ファイト…

TOHOシネマズなんばで「ドリームガールズ」

〝夢は永遠に生き続ける〟 「コーラスライン」のマイケル・ベネットによる、 伝説的ブロードウェイ・ミュージカル「ドリームガールズ」を、 「シカゴ」の脚本家ビル・コンドンが映画化した話題作。 ジェニファー・ハドソン&エディ・マーフィーの助演女優&…

早咲きの梅@北野天満宮&京都御苑

暖冬ということもあってか、早咲きの梅が満開見ごろとのこと。 この冬には珍しい、冷たい雨の中、京都は北野天満宮へ出かける。 京阪出町柳からタクシーに乗ること約10分ほど。 雨に加え、まだ季節には早いせいか、土曜日にもかかわらず、人出はちょぼちょ…

ジャンリーコ・カロフィーリオ「無意識の証人 (文春文庫)」

文春文庫の新刊「眼を閉じて (文春文庫)」を購入し、 読もうと思ったら、シリーズ第2弾、とある。 そりゃ、第1弾から読まねば、と手に取る。 なかなか馴染みのない、イタリア発の法廷スリラー。 〝ジェフリー・ディーヴァーが、 「最良の法廷スリラー」と…

有川浩「海の底」

〝春、寧日。 天気晴朗なれど、波の下には不穏があった。〟 「図書館戦争」シリーズの有川浩による2005年度作品。 これまで気になりつつも何となく読んでなかったのだが、 スピンオフ2編が収録された「クジラの彼」で、 あらためて読んでみなければ、と…

TOHOシネマズなんばで「硫黄島からの手紙」

ゴールデングローブ賞では外国語作品賞受賞、 発表の迫るアカデミー賞では作品・監督など、 4部門でノミネートを受けた、クリント・イーストウッドによる、 「父親たちの星条旗」との硫黄島2部作完結編。 〝嵐〟の二宮某がどうも好きになれず、 昨年12月…

町山智浩「性教育の名のもとに推進される〝文化の転換〟」:「論座 2007年 03月号 [雑誌]」掲載

論座 2007年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局発売日: 2007/02/05メディア: 雑誌 クリック: 2回この商品を含むブログ (10件) を見る町山智浩氏のブログで紹介された、 町山氏執筆の記事「北米セックス禁止令、避妊も禁止の性教育!」が気にな…

梅田OS劇場で「Gガール 破壊的な彼女」

〝ボクノ元カノは Great Glamourな 史上最狂逆ギレ Gガール!!〟 「パルプ・フィクション」「キル・ビル」「ガタカ」のユマ・サーマンが、 嫉妬深くてイカれた正義のヒロイン〝Gガール〟に扮した、SFコメディ。 Gガールの嫉妬の嵐に巻き込まれる彼氏に、 …

ジェス・ウォルター「市民ヴィンス (ハヤカワ・ミステリ文庫)」

〝男には許されないのか、小市民的な幸せさえも。〟 「本の雑誌 285号」3月号で気になった1冊。 マイクル・コナリー、トマス・H・クック、 ジョージ・P・ペレノーケスらの作品を押しのけ、 アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀長編賞を受賞したという逸品…

TOHOシネマズなんばで「あなたになら言える秘密のこと」

〝彼女の名前はハンナ 友達・家族・趣味・将来の夢──すべてなし どこで生まれ、何をしていたのか? 過去のことは聴かないで〟 主演・サラ・ポーリー、監督・脚本・イザベル・コヘット。 「死ぬまでにしたい10のこと」のコンビが贈る、最新作。 ちなみに撮…

有川浩「図書館危機」

〝図書館は誰がために――〟 メディア良化法の検閲と戦う、 図書隊の活躍を描く「図書館戦争」シリーズ最新刊!! 〝終始喧嘩腰でシリーズ第3弾、またまた推参!〟 〝王子様、ついに発覚! 山猿ヒロイン大混乱! 玄田のもとには揉め事相談、出るか伝家の宝刀・…

マイクル・コナリー「ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー)」「ナイトホークス〈下〉 (扶桑社ミステリー)」

「チェイシング・リリー (ハヤカワ・ミステリ文庫)」で、マイクル・コナリーの魅力に、 (大変)遅ればせながら、目覚めてしまった。 というわけで、 数々の傑作を生み、警察小説最高のシリーズとも称される、 ハリウッド署殺人課刑事(その後、私立探偵)、…

森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

〝ひよこ豆のように小さな乙女の冒険 とびきりキュートな恋愛小説!!〟 本屋大賞ノミネートをはじめ、各方面で大評判の1冊。 オビでは大森望&豊崎由美が大絶賛。 〝大傑作。文句なしにことしの恋愛小説ナンバーワン〟 〝大変愛らしゅうございますの。〟 …

マイクル・コナリー「チェイシング・リリー (ハヤカワ・ミステリ文庫)」

〝「リリーはいるか?」一本の間違い電話をきっかけに 男は抜き差しならぬ深みにはまりこんでいった。〟 2003年刊のハードボイルド・サスペンスが文庫化。 〝「マイクル・コナリーは驚異の作家だ。 いつも意外な展開に唸らされる」典厩五郎/本書解説よ…

有川浩「クジラの彼」

〝男前でかわいい彼女たちの最強恋愛小説!〟 「海の底」「空の中」のスピンオフを中心に、 自衛隊を舞台にした、6編のベタ甘なラブストーリー。 〝恋は始まるまでがいちばんいい −北上次郎〟 ロマンティックでキュンとなる恋愛がギュッと詰まった1冊だ。 …

テアトル梅田で「世界最速のインディアン」

〝惚れた。信じた。追いかけた。 21歳──<インディアン>という名のバイクと出会う。 63歳──生涯の夢<世界最速>に初挑戦。 夢に向かって走り続けた男の<実話>を描く、ヒューマンドラマ。〟 ニュージーランドの興行記録をすべて塗りかえた話題作。 スピー…

ジュリアン・バーンズ「イングランド・イングランド (海外文学セレクション)」

〝テーマパーク・イングランド!〟 そこはイングランドよりもイングランドらしいところ。 〝イングランドのすべてがそろう小さな島。 王室も、ハロッズも、マンチェスター・ユナイテッドも、 ロビン・フッドも……。 そして、レプリカが本物を凌駕する?!〟 イ…

芦原すなお「わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫)」

「ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)」「嫁洗い池 (創元推理文庫)」 に続く、久々&待望のシリーズ第3弾! 〝讃岐の味に彩られた、台所探偵の名推理〟 「青春デンデケデケデケ (河出文庫―BUNGEI Collection)」の直木賞作家による、 ほのぼの系安楽椅子探偵…