2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

石垣島、ちょびっと紀行

せっかくの石垣島滞在ということで、空き時間を利用して、 ドライブとしゃれ込もうと思いきや、朝からの雨… しかたないので、午前中はとりあえずふて寝してみる。 11時頃から晴れ間ものぞきだしたので、ようやくおでかけ。 まずは市街地中心部の公設市場へ…

村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」

オビには〝村上春樹、80年代の記念碑的長編!〟とある。 新潮文庫版がどうも読みにくそうなので、ハードカバーにしてみた。 新装版の改装版、だそうだ。 とても強い思い入れがこもった装丁に仕上がっていると思う。 村上春樹2冊目、となる。 ずっと以前、…

井上夢人「the TEAM」

きょうから石垣島出張、なのだが、 窓からの景色を見るのもそこそこに、飛行機の中で読みふける。 題材としては、けっこう微妙なのだ。 何しろ、インチキ霊能力者、だったりする。 細木数子が大嫌い!! なのに、何で買ってしまったのか。 答え:買ったとき…

古川日出男「ロックンロール七部作」

〝20世紀よ、死ぬな、ロールしろ。〟 20世紀の折り返し点である1951年、 それ、つまりロックンロールはひとりのDJによって命名された。 そして20世紀、ロックンロールは アフリカ大陸、北米大陸、ユーラシア大陸、オーストラリア大陸、 インド亜…

千日前国際劇場で「フライトプラン」

いわゆる主演作としては、デービッド・フィンチャーの 「パニック・ルーム」以来となるジョディ・フォスター最新作。 描かれるのはヒッチコック的な世界か、それとも… 予告を観た限りでは、 「フォーガットン」的なトンデモ感も予想される、サスペンスだ。 …

東野圭吾「探偵倶楽部 (角川文庫)」

直木賞受賞記念! というのはもちろん嘘だ。 ちょっと疲れ気味だったので、アタマの小休止を兼ね、 さらりと読める本を、と思ったら、積ん読本の一角にこれを発見。 東野圭吾なら、間違いがないだろう、ということで読み始める。 探偵倶楽部は、金持ち専用の…

絲山秋子「沖で待つ」

言わずと知れた、芥川賞受賞作だ。 なんばのジュンク堂書店カウンターで、掲載号の「文學界」9月号を発見。 2月下旬までガマンするのも何なので、すかさず買って読む。 まあ、本は本でまた買えばいいし、と自分を納得させつつ… 住宅設備機器メーカーに勤め…

ジェイムズ・カルロス・ブレイク「無頼の掟 (文春文庫)」

「このミステリーがすごい!」の海外編堂々の第3位。 出先で読む本がなくなった時に…、と温存していたのだが、 出張で出かけた広島で手持ちがなくなり、広島駅にて購入する。 「本は見たら買え!」をモットーにしているが、 時には買わないでおくことも大事…

梅田ブルク7で「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

混雑を避けるため、公開2カ月でようやく観に行く。 しかし、それでもそこそこは入っている。 何はともあれ、たいしたものだな、とまずはひたすら感心する。 今回のメインイベントはホグワーツ魔法学校が主催する「3大魔法学校対抗戦」。 その代表に、思い…

村上春樹「中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)」

お恥ずかしながらの、〝初〟村上春樹。 名前を初めて意識したときにはベストセラー作家だったし、 その頃は、ベストセラーを読むなんて恥ずかしいと思っていた。 長らく海外作家しか読まない時期を過ごし、 国内作家の作品も再び読むようになった頃には、 ど…

奥田英朗「ガール」

奥田英朗最新作。 オビは〝30代。OL。文句ある?〟 ただ、出てくる女性たちはいずれも、いわゆる〝OL〟ではなく総合職の女性たち。 ここはちょっと看板に偽りあり、なのだが、背表紙側のオビには 〝こんなお心あたりのある方に、よく効きます〟とある…

平安寿子「センチメンタル・サバイバル」

ちょっとした刊行ラッシュというところだろうか。 「Bランクの恋人」が昨年10月、「愛の保存法」が12月。 ほんの3、4カ月の間に3冊というのは、うれしい半面、 ここ2作が平安寿子にしてはやや薄めのテイストだった記憶が甦る。 さらに版元がマガジン…

道頓堀松竹角座で「スタンドアップ」

セクシャル・ハラスメント法制定のきっかけとなった、 「エベレス鉱山対ルイス・ジョンソン」の訴訟から着想を得たドラマだ。 原作本として、クララ・ビングハムとロウリー・リーディー・ガンスラーの 〝CLASS ACTION〟(集団訴訟)が、挙げられている。 舞…

選ぶの大変!! 人生の15曲

id:nekonyaoさんから頂戴した「今までの人生で好きな15曲バトン」 たいへん遅くなりました… ところで、15曲って、ムチャクチャきつい。 かえって「3曲にしろ!」とかいわれた方がふんぎりがつくかも… で、邦楽もほとんど聴かないけど、くるりとかは入れ…

ロバート・ゴダード「最期の喝采 (講談社文庫)」

けっこうひさしぶりのゴダード作品となる。 前作「悠久の窓」は、長らくわが家の積ん読本となっている状態だ。 思い起こせば、翻訳権が講談社に移ったぐらいから、 ゴダード作品はどうにも読むのが怠くなってきた気がする。 デビュー作「千尋の闇〈上〉 (創…

梅田OS劇場で「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」

何か聞いたことあるなぁ、というタイトルだが、 〝マイ〟を抜いてみたら、その謎が解ける。 「プルーフ・オブ・ライフ」。 ラッセル・クロウ&メグ・ライアンによるしょうもないサスペンス・アクションだった。 まあ5年前の駄作を覚えているヒトもそう多く…

祝! 芥川賞・直木賞

芥川賞が絲山秋子「沖で待つ」 直木賞が東野圭吾「容疑者Xの献身」との吉報が届く。 5日のブログ(http://d.hatena.ne.jp/mike-cat/20060105#p1)で、 勝手に希望を書き散らしていたのだが、珍しくその希望通りの結果。 東野圭吾の歓びと皮肉に満ちたインタ…

梅田ナビオTOHOプレックスで「秘密のかけら」

「スウィート・ヒア・アフター」のアトム・エゴヤン最新作は、 ケヴィン・ベーコン、コリン・ファース、アリソン・ローマンの豪華キャストで、 50年代ショウビズ界の光と闇を描いた、官能サスペンス。 キャストだけ見るとエゴヤン作品とは一線を画すものの…

畠中恵「アコギなのかリッパなのか」

「しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)」シリーズの畠中恵最新作。 佐倉聖は引退したばかりの大物政治家・大堂剛の事務所で働く21歳。 かつてはグレていた時期もあったが、 いまは腹違いの弟を養うため、大学に通いつつ、仕事をこなす毎日だ。 目下の…

米澤穂信「愚者のエンドロール (角川文庫)」

「古典部シリーズ」第2作。 「氷菓 (角川文庫)」の勢いもそのままに、読みふける。 バークリーの「毒入りチョコレート事件」の本歌取りとして書かれたこの作品は、 〝名前を入れてください〟と〝まゆこ〟による、チャットの模様から幕を開ける。 ある日古典…

米澤穂信「氷菓 (角川文庫)」

先日の「犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)」があまり肌に合わず、 「どうもなあ、何だかなあ」なんて思っていたら、id:seiitiさんから、 「1作で米澤穂信から遠ざかるのはもったいない」とのアドバイス。 まずは古典部シリーズの「氷菓」から、とのお勧…

古川日出男「二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 (ふ25-1))」

メディアファクトリー刊の「中国行きのスロウ・ボートRMX (ダ・ヴィンチ・ブックス)」改題。 巻末に添えられた古川日出男自身による解題によると、 村上春樹「中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)」のリミックス版、ということらしい。 オリジナル版を読ん…

いただきました、好きなものバトン

id:nekonyaoさんから頂戴した好きなものバトン。 遅ればせながら、受け取りました。 好きなお寿司は、と聞かれると最近あまり食べていないことが判明したり、 意外に自分の好きなことがわからなくなっていることに気づく。 ●好きなお寿司は? いわし、さんま…

ロバート・J・ソウヤー「ゴールデン・フリース (ハヤカワ文庫SF)」

ちょいとご無沙汰気味だったソウヤー作品。 ソウヤーの出世作にして、処女長編となる。 ギリシャ神話をモチーフにした倒叙ミステリ、ということになるらしい。 舞台となる宇宙船の名前は「アルゴ」。 ウィキペディアによると、「黄金の羊の毛皮」(ゴールデ…

高瀬ちひろ「踊るナマズ」

第29回すばる文学賞受賞作だ。 オビは〝エロティックな伝説と、 幼い2人の恋心がクロスする新感覚の恋愛奇談〟 受賞作の「踊るナマズ」と「上海テレイド」の中編2作。 何となくそそられて手に取ったが、本の厚さの割には意外に手のかかる一冊だ。 「踊る…

トマス・H・クック「蜘蛛の巣のなかへ (文春文庫)」

近年はやや遠ざかっていた作家だが、「緋色の記憶 (文春文庫)」「死の記憶 (文春文庫)」など、 「記憶」シリーズとして翻訳・刊行が相次いでいたころは夢中になって読んでいた。 あの、独特の思わせぶりなミスリード、そして まったくの暗闇の状態から少しず…

三条河原町はMOVIX京都で「チキン・リトル」

わざわざ京都? いや、昼に観られる字幕版はここくらいしかなかった。 最近、このテのアニメ作品に限らず、吹き替え版の拡大が目立つ。 もちろん、子供がターゲットとなるアニメ作品は当然とは思うのだが、 あまり子供向けとも思えない作品でも、字幕版は夕…

米澤穂信「犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)」

「このミステリーがすごい!」の2005年版国内8位。 「クドリャフカの順番―「十文字」事件」と併せ、 以前から気になっていたこともあり、まずは読んでみることにした。 オビは 〝振り返らず。来た道から逸れないように。 犬捜し専門(希望)、25歳の…

朝倉かすみ「肝、焼ける」

〝31歳になった。遠距離恋愛中の彼は何も言ってくれない。 30代女性の「じれったい気持ち」を軽妙に、鮮烈に描く〜〟 小説現代新人賞受賞作、だそうだが、 惹かれたのは、選考委員の山田詠美のひとくち評だ。 〝文句なし。この作者は、ある種の男性から…

こんどこそ、絲山秋子に…

芥川賞、直木賞の候補作が発表された。 しかし、前回からまだ全然時間が経ってない気もするのだが… それはともかく、まずは芥川賞。 伊藤たかみ 「ボギー、愛しているか」(群像十二月号) 絲山秋子 「沖で待つ」(文學界九月号) 佐川光晴 「銀色の翼」(文…