2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

乃南アサ「風の墓碑銘」

刑事・音道貴子シリーズの最新作では、 「凍える牙 (新潮文庫)」の音道・滝沢の名コンビが復活する。 名コンビといっても、読んだ方はもちろんご存じ〝犬猿の仲〟である。 長身で生真面目な堅物女性刑事(バツイチ)の音道と、 ペンギンかアザラシを思わせる…

カルロス・ルイス・サフォン「風の影 (上) (集英社文庫)」「風の影 (下) (集英社文庫)」

〝世界37カ国で500万部突破!〟 〝「忘れられた本の墓場」で偶然見つけた『風の影』が、 少年ダニエルの運命の本となる。 謎の作家フリアン・カラックスの過去は 都市バルセロナの暗い記憶と深く結びついていた。〟 いまちょっと話題のスペイン・バルセ…

アダム・ファウアー「数学的にありえない〈上〉」「数学的にありえない〈下〉」

〝超絶ノンストップ・サスペンスの傑作!! 世界16カ国を興奮させた’06年最大の電撃的サスペンス。 すべての物語がひとつになり驚愕の「真実」が明かされる。〟 新刊情報で目にして以来、どうにも気になっていた1冊。 発売日を失念し、2日ほど遅れたが…

井上夢人「ダレカガナカニイル… (講談社文庫)」

読書のリハビリ第2弾。 読みやすさ×面白さなら、やっぱり井上夢人も欠かせない。 ということで、1992年刊の、 岡嶋二人のコンビを解消して最初の井上夢人〝デビュー作〟だ。 西岡悟郎は城東警備保障に勤める28歳。 興味本位の盗聴がばれて左遷された…

東野圭吾「殺人の門 (角川文庫)」

前週までの疲れがいまだに抜けない。 ようやく休みも取れて、時間はできたけれど、本が進まない。 文字を認識はしているはずなのだが、情報として入ってこないのだ。 そんなわけで、読みかけのシャーリイ・ジャクソン「くじ (異色作家短篇集)」を置き、 題材…

北浜のイタリアン「ポンテベッキオ」でランチをいただく。

なんばパークスの「スッド・ポンテベッキオ」には以前、 行ったことがあるのだが、フラッグシップのこのお店は初めて。 職場が近いので、土佐堀通りから店内をうかがうことは多々あるのだが、 入ってみると、内装の質感はなかなか悪くない感じ。 メインダイ…

道頓堀松竹角座で「スーパーマン リターンズ」

実に19年ぶりのシリーズ最新作。 とはいえ、「スーパーマン III/電子の要塞」「スーパーマン4/最強の敵 」 はなかったことにして、「スーパーマン II/冒険篇」の続編ということになるらしい。 ただ、2作目までは観たはずなのだが、全然中身を覚えてい…

梅田OS劇場で「ユナイテッド93」

実に2週間(以上)ぶりの映画。 何だかやたらと忙しくって、未読の本は溜まっていく一方だし、 観ていない映画が終わりそうでハラハラしつつ、毎日を過ごす。 いまだ消耗が激しくて、体調万全とは言い難いが、この映画は見逃せない。 近く公開予定の「ワー…

マイクル・コリータ「さよならを告げた夜 (ハヤカワ・ノヴェルズ)」

〝弱冠21歳にして、この圧倒的な筆力! アメリカ私立探偵作家クラブの新人コンテストを 最年少で制した本年度NO.1デビュー作〟 〝アクション満載! クールな凄腕探偵コンビの活躍を描く新シリーズ〟 早川一押しの新人作家、ということらしい。 オビはイマ…

エマニュエル・カレール「口ひげを剃る男 (Modern & Classic)」

〝ぼく、口ひげ、剃っちゃおうかな? いいかもよ− 男は口ひげを剃り落とした。それが悪夢のはじまりだった。〟 〝ヒッチコックの戦慄を想起させ、 ポー、ハイスミス、ダールの愛読者を惹きつけてやまない、フェミナ賞作家の異色作〟 〝彼〟は、ほんの悪戯ご…

瀬尾まいこ「温室デイズ」

〝戦うのは、逃げるよりもつらいけど。 まだ、あの場所で頑張れる。〟 学級崩壊、校内暴力、そしていじめ… 学校という名の温室に潜む黒い影の中で、 必死でもがき続ける少女たちを描く、瀬尾まいこ最新作。 〝この温室のどこかに、出口はあるのだろうか−〟 …

あさのあつこ「ありふれた風景画」

〝十代って残酷な年代だ。 出会いも別れも生々しく、儚い。〟 〝ウリをやっていると噂される瑠璃。 美貌の持ち主で特異な能力をもつ周子。 傷つき、もがきながら、生きる少女たちの 一年間を描くみずみずしい青春小説。〟 あさのあつこの最新作は、 堅苦しく…

平安寿子「あなたにもできる悪いこと」

〝「愛の力で社会を変える」? そんなことってあるのでしょうか。〟 〝偽善も保身もかる〜く笑う、 平安寿子版・痛快悪漢小説<ピカレスク>の誕生!〟 というわけで、平安寿子の最新作は、 口先一つで世を渡り歩くスーパーセールスマン(自称)にして、 小…

戸梶圭太「牛乳アンタッチャブル (双葉文庫)」

2000年夏、日本中を震撼させた、 あの雪印乳業・集団食中毒事件をトカジが小説化! (といっても、2002年刊なのだが…) あのバカバカしい事件が、もっとバカになって帰ってきた。 大阪一円で、〝雲印〟の低脂肪乳を飲んだ消費者が、 次々と吐き気と…

タラス・グレスコー「悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩く」

〝コカ茶 葉巻 密造酒 チョコレート ポピーシード 生乳チーズ〟 〝食べるなと言われると、食べたくなる〟 誰がどうして禁止したのか? 食を通じて、人間の欲望と社会・政治のかかわりを解き明かす。〟 カナダのトラベルライターによる、 世界の「禁断の果実…

道頓堀東映パラスで「森のリトルギャング」

「シュレック」のドリームワークスによる最新作アニメ。 ブルース・ウィリスら豪華声優陣で送る今回の作品は、 突然住宅地に取り囲まれた森の動物たちが主役。 消費社会への強烈な皮肉も込め、観客を爆笑の渦に巻き込む。 いかにもなお子さまアニメでありな…

東野圭吾「赤い指」

直木賞受賞第1作の書き下ろし長編。 〝犯罪を越えたその先に、本当の闇がある。 二日間の悪夢と、孤独な愛情の物語〟 〝この家には、隠されている真実がある。 それはこの家の中で、彼等自身によって明かされなければならない〟 とりあえず、最初に書いてお…

テアトル梅田で「ディセント」

〝ヨーロッパ全土を震撼させた!〟と評判のホラー。 「ドッグ・ソルジャー」で脚光を浴びた、英国の新鋭、 ニール・マーシャル監督が描くのは、 地下数マイルで繰り広げられる〝未体験の絶対恐怖〟だ。 突然の交通事故で夫と幼い娘を失ったサラを励ますため…

アニー・チェイニー「死体闇取引―暗躍するボディーブローカーたち」

ハヤカワのノンフィクション最新刊。 〝無断で献体を転売する大学病院、 遺体を切り売りする火葬場…〟 〝知られざるアメリカの死体マーケットの実態と、 そこから暴利をむさぼる人々の素顔に迫るルポルタージュ!〟 臓器移植や、解剖実習のために用いられる…