グレゴリ青山「グ印関西めぐり(濃口)」

mike-cat2007-11-04



〝関西は魔境だ!〟
しぶちん京都」「グ印観光」の
グレゴリ青山が行く、おもしろ関西紀行。
 大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山をめぐる旅〟
関西ウォーカーの人気連載が、ついに単行本化。
京都出身の〝グ〟が、濃ゆい関西をご案内する1冊だ。


はじめに、にこの本の趣旨が書いてある。
〝関西人にとって、おなじみな場所や、
 おなじみすぎて行ったこともない場所、
 またはこんなとこあったん知らんかった、というところなどをめぐって行こう〟
地元の人間ですら知らない、ディープ関西を、
こってり、ねっちょりとその独自の画風で描き出す、笑える観光案内だ。


一度はまり込んだら脱出できない魔窟、梅田地下街にはまり込み、
なんばでは、NSCのお笑い授業に接近し「知られざる吉本」を発見、
京都では定番の太秦映画村に、京阪沿線銭湯めぐりという渋い道をゆく。
神戸元町では船マニアの深い世界に潜入し、
奈良ではなぜかインド人グレシュマー・カプールとして、奈良町をめぐる…
ああ、それそれ、と笑ってしまったり、
そうだったのか…、と驚いてしまったり、ととにかく刺激的な1冊。


あの名番組「兼高かおる 世界の旅」を模した、
「グレ高かおる現実逃避の旅」なんてのもあって、
作者一流の脱力テイストは相変わらず健在だったりもする。
東京出身の僕が偉そうに言うのも何なのだが、
関西を知らない人にも、よく知る人にも読んで欲しい1冊だ。