David Zinczenko, Matt Goulding 「Eat This Not That!: Thousands of Simple Food Swaps That Can Save You 10, 20, 30 Pounds-or More!」

mike-cat2008-04-09



シャーロットの空港で見つけた、笑える1冊。
“The No-Diet Weight Loss Solution!”
「これを食え! それはやめとけ!」
“ダイエットしないで、体重を減らす方法”を謳う、
なかば本気、なかば冗談のビジュアル豊富なダイエット本だ。


著者はNYタイムズのベストセラー・リストにも載った、
「The Abs Diet」などでも知られる、「Men's Health」誌の編集者。
外食産業の巨大さでも知られるアメリカの、
主だったチェーン店をほぼ網羅し、
そのメニューの中でお勧め&非お勧めを写真とともに紹介する。
マクドナルドのエッグマフィンは大丈夫?
バーガーキングのワッパーは?
クリスピー・クリームでは何を食べるべき?
そんな疑問に答えてくれる、ありがたくもバカバカしい一冊だ。


根源的な部分で言えば、
痩せたければそういうところで食べるな、で話は終わりだが、
そこはそれ、「食べた〜い! でも、痩せた〜い!」というCMもあったように、
せめてこのメニューを選べば、という選択肢を示されるのは悪くない。
まあ、大体がこの本自体を真に受けて痩せようとするより、
話のタネとして、写真たっぷりで趣向を凝らした1冊を楽しむほうがいい。


A to Z で並べられたチェーン店は多種多彩。
けっこうアメリカの店は知っていたつもりだが、その数にまず驚かされる。
そして、そのメニューたるや、もうすさまじい。
本の冒頭で紹介される、ワースト20メニューは、
一食だけでもう、健康被害を及ぼしそうな高カロリー食のスミソニアン博物館。
眺めるだけで、もう一食分スキップしても大丈夫になりそうなほどだ。


各メニューには、カロリーだけでなく添加物などについての記述も豊富。
「隠された危険」だの、「意外な事実」だのといった、
TIPSがちょこちょこと書いてあってこれまた興味深かったりする。


「わたし、そういうチェーン店には行かない」という、
ハイソな方にもためになるページがあるのでご安心を。
メキシコ料理店やイタリア料理店の典型的なメニューでも、
「これを食え! それはやめとけ!」が詳細に解説される。
家で食べる冷凍食品各種にスナック菓子、アイスクリーム…
こちらも写真をたっぷり使って解説されており、ホント親切だ。


さらに、野球場へ行ったらこうしろ、
イースターではこうしろ、サンクスギビングでは…
といったように、TPOに応じたサジェスチョンも豊富に取りそろえている。
食べることに興味があるなら、まあどんな人にも対応できる楽しさ。
写真もたっぷりだから、ぜひお勧めしたい1冊である。
ふつうに日本のアマゾンでも手に入るので、お試しいただきたいものだ。