2007年マイベスト本!
さて、きょうは2007年のベスト本。
まずは上半期のベスト5を振り返ると、こんな感じである。
1.ダフネ・デュモーリア「レベッカ」新訳版
2.堀江敏幸「めぐらし屋」
3.桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」
4.クリストファー・プリースト「双生児」
5.最相葉月「星新一 一〇〇一話をつくった人」
しかし、あれから半年―
特に10月を過ぎてからはろくに読み進んでいない。
文春&このミス&本の雑誌などのベストも出そろい、
巷で話題のあんな作品こんな作品を積ん読にしたっきり、お引っ越し。
そうこうしているうちに、頭がどうも活字を読めない状況に…
いまだ読書脳が復活していないまま、新年を迎え、やや不安が募るのである。
それはともかく、まずは惜しくも圏外の作品。
・小池昌代「タタド」
こちらは、川端康成文学賞受賞の、独特の浮遊感に満ちた作品。
・マーク・ジェンキンズ編「大冒険時代」
冒険が冒険らしかった時代の「ナショナル・ジオグラフィック」のダイジェスト。
シビれるような50の冒険にワクワクし通しである。
・朝倉かすみ「そんなはずない」
こちらはグッと伝わってくる、不思議なリアリティが何とも味わい深い。
・黒川博行「悪果」
黒川博行が描く、コテコテにヤクザな大阪は、この作品でもひたすらすごい。
・テッサ・モーリス=スズキ「北朝鮮へのエクソダス」
日本政府の恥知らずぶりが、よ〜くわかる1冊。
いかに「お上」とか「マスコミ」を信用してはならないか、いい教訓になる。
・柳澤健「1976年のアントニオ猪木
いまだから書ける、あの頃の「猪木」の姿。
かつてのプロレス・ファンなら読み逃せない1冊ではなかろうか。
で、ここからがマイベスト10。
10.伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/11/29
- メディア: ハードカバー
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JFK暗殺をネタに、ビートルズの曲に乗せて描く、伊坂幸太郎ならではの作品。
苦みと爽快感が微妙に混じり合う、絶妙の作品だった。
- 作者: デイヴィッド・ブリン,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/08/25
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- 作者: デイヴィッド・ブリン,酒井昭伸
- 出版社/メーカー: 早川書房
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まさしくエンタテインメントな大作といっていいだろう。
- 作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,池田真紀子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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今回も魅力的なサブキャラが登場し、スピンオフが楽しみ。
- 作者: 最相葉月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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あのSF界の巨人が抱えていた苦悩が、何とも複雑な思いを抱かせる。
- 作者: M.コナリー,古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/14
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- 作者: マイクル・コナリー,古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/14
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LAPDに出戻ったボッシュの活躍に、今回も目を奪われっぱなしである。
- 作者: クリストファープリースト,Christopher Priest,古沢嘉通
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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読み応えは十分すぎるほどだが、それだけの甲斐はある作品だ。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/12/28
- メディア: 単行本
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一応2006年12月28日刊だが、2007年に入れてしまう。
- 作者: 堀江敏幸
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2007/04/01
- メディア: 単行本
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その独特の味わい深さに、ひたすら酔うことができる傑作である。
- 作者: ダフネデュ・モーリア,Daphne du Maurier,茅野美ど里
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
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さすが名作、としかいいようがない重厚感と、圧倒的な面白さ。
旧作の新訳とはいえ、ことしのベストに並べたい作品である。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/30
- メディア: 単行本
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心臓をわしづかみにされたような、そんな感覚に襲われる。
時間軸を逆戻りしながら語られる、私と「私の男」との歴史。
桜庭一樹がことし送り出したもうひとつの代表作である。
- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
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だが、この作品はまさしくそんな作品である。
間違いのない興奮と感動を約束できる、そんな大傑作。
ミステリとしても、スポーツものとしても、そしてドラマとしても最高級の逸品だ。
ということで、2007年のマイベスト。
早くあの作品やこの作品も読みたいし、
もっともっと面白い本に出会いたい、と祈りつつ、年初めということで。