「キャットフィッシュ・ハウス」で鯰フライ

mike-cat2007-09-28



せっかく来たのだから、
アラバマらしい食べ物を
食べよう、ということで、
ナマズ料理に挑戦する。
で、Millbrookにある「キャットフィッシュ・ハウス」へ。
ナマズ料理、と聞くとあまり前向きなイメージが浮かばないが、
アメリカでは特段変わった料理、ということでもないらしい。
CatfishRestaurants.comなんてのがあるくらい。
代表的な食用淡水魚といってもいいようだ。


お店にたどり着くと、中央には水槽が…
ナマズ? と思いきや、何だか熱帯魚が泳いでいる。
ここらへん、何ともいいかげんというか、何というか…
しかし、さっそくメニューを眺めると意外にナマズものは少ない。
フィレのフライか、ホール(丸ごと)のナマズのみ。
ホールは「調理に15分かかる」と書いてあるだけで、
煮るのか、焼くのか、揚げるのか、は好きにできるらしい。
しかし、あのヒゲヅラがそのまんま、というのは微妙なため、
これまた南部の名物「フライドオイスター」と、フィレのフライをチョイスする。


すぐに突き出しで登場するのがこれ。

「ハッシュ・パピーズ」というフライに、コールスロー、そして豆。
この「ハッシュ・パピーズ」、食べてみるとまるでおからの味がする。
そして、ほのかにとうもろこしの風味。
聞いてみると、いわゆるコーンブレッドを小さくして揚げたものらしい。
美味しいは美味しいんだが、ややモコつくし、
この量を食べたら、日本人の胃はこれだけでパンクしてしまう。
煮豆にはビーツか何かを使ったっぽい、不思議なソースをかけて食す。
こちらもまた、なかなか病みつきになりそうな味ではある。


さて、そうこうするうちにメインディッシュが到着。

いかにもアメリカらしく、フライドポテトは大盛りでいらっしゃる。
ナマズのフィレ・フライの衣は、いわゆるフライドチキン系。
しかし、某フライドチキンチェーンのように、ベッタリはしていない。
いかにもアメリカ人の好きそうな、クリスピーな歯触り。
で、肝腎の魚のお味は、というと、
まあ何というか、いわゆる白身魚そのまんま、である。
別に泥臭くもなければ、ヘンな風味もまったくない。
若干ジューシーさに欠ける気もするが、気になるほどではない。
普通においしいフライドフィッシュを食べた、という感じだろうか。


フライドオイスターも、もちろんクリスピーなフライドチキン系の衣。
こちらはクリスピーさを狙いすぎてか、中がちょっとモコモコ。
そう考えると、ナマズも揚げすぎなのだろうか、と疑いも生じるが…
しかし、何でも同じ味に仕上げてしまう魔法のソース、
タルタルソースをかけてしまえば、そんなことは些事に成り下がる。
ポテトの多さに閉口しつつ、ナマズオイスターを平らげる。


で、デザートである。
薦められてしまうと、何となく断りづらくって、
4種類のデザートから、キーライムパイをチョイスしてしまう。

およそアメリカで美味しいパイを食べた記憶がほとんどないのだが、
こちらもだいぶ、というかかなりというか、ベタ甘い。
食べてる先から脳細胞が融けていくような甘さに、半分でリタイア。
それでも、店員のオバチャンに「美味しかった?」と聞かれれば、
うんうんと答えてしまう、弱気な自分が何とも憎たらしい。


とはいえ、こういう味を楽しむ(?)のも旅の醍醐味。
すっかり甘くなった口の中を、コーヒーで洗い流し、家路に着く。
頭に浮かぶのは、「そういえば、まだワニを食べてない…」
以前フロリダで食べたワニの記憶を甦らせつつ、
次の〝アラバマキュイジーヌ〟探しに意欲を燃やすのだった。