サラ・イネス「誰も寝てはならぬ(6) (ワイドKC モーニング)」

mike-cat2007-04-23



〝読むと寝るよ。〟
昨年4月に出た前巻の告知では〝今秋〟となっていたが、
なぜか延びに延びに延びに延び、実に1年ぶりの最新刊。
〝まじめな9時5時ぐらしの皆様に贈る、
 ちょいダメ大阪人と愉快な仲間達のお気楽都心ライフ。
 さあ、趣味と恋に興じましょう!!(古ーッ)〟
まじめじゃないし、9時5時でもないけど、謹んで読ませていただく。


今回のお話は、巻頭カラー〝春の「持ち物検査」〟でスタート。
ハルキちゃんとヤーマダ君のナイトスナックに、
あの大塩さんが繰り出す恐怖の〝大塩漢方〟
オフィス「寺」の面々の子供の頃の(フツーじゃない)夢の数々、
ハルキちゃん版「初めての(じゃない)おつかい」の問題点、
ハルキちゃんのネコ、利休之助ちゃんと「寺」の面々のお付き合いに、
天才画家の血を引く、ハルキちゃんが受けた子ども時代の〝英才教育〟
あの会員制書店(カレー缶詰アリ)を営むヤバい爺さん、下矢凪さんをめぐる意外な展開、
近ごろの流行にまつわるヤーマダくんの悩みに、「寺」の社員旅行…
まあ、これだけ盛りだくさんなら、1年待った甲斐もあるといったところ。


何だかユルくてダメダメ、だけど何だかうらやましい「寺」の面々はもちろん、
利休之助をめぐるアレやコレやなんかは、
うちの3匹のネコたちを思い起こさせ、これまたナイス。
ああ、これやるんだよな…的なネタの連続で、もう笑いが止まらない。
読むと寝るよ。のコピーの意味が、退屈ではなく、リラクゼーションにあることは言うまでもない。
大爆笑! というのとはちょっと違う、深みのあるユルい笑いが何ともうれしい。


そんな第6巻はダジャレ寒気に包まれたまま、終了。
またも〝今秋〟発売となっている第7巻に、乞うご期待、ということだ。
モーニング本誌を読んでいないので、事情はよく知らないのだが、
こんどこそ秋に最新刊にありつけることを信じ、とりあえず本を閉じる。


ちなみに、名作「大阪豆ゴハン」の文庫4〜6巻も発売され、あちらは完結。
それを記念して、サイン入り「もらって嬉しいかビミョーなもの」プレゼントも実施される。
むむむ、欲しいと思いきや、応募券は2枚必要という悲しいお知らせ。
「豆ゴハン」はワイド版で全巻持っているし、2冊買うのもどうか悩みどころだ。
文庫判で全部買い直すって言うのもテだが、応募券欲しさに買うのも…
そんなわけで、うれしくもあり、微妙な余韻もあり、の第6巻となった。


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