直木賞には森絵都をよろしく♪

芥川賞直木賞の候補作が発表された。
選考会は13日とのこと。
候補作はこんな感じだ。

伊藤たかみ「八月の路上に捨てる」(文学界六月号)
鹿島田真希「ナンバーワン・コンストラクション」(新潮一月号)
島本理生 「大きな熊が来る前に、おやすみ。」(新潮一月号)
中原昌也 「点滅……」(新潮二月号)
本谷有希子「生きてるだけで、愛。」(新潮六月号)

砂漠
伊坂幸太郎「砂漠」(実業之日本社
安徳天皇漂海記
宇月原晴明安徳天皇漂海記」(中央公論新社
遮断
古処誠二「遮断」(新潮社)
愚行録
貫井徳郎「愚行録」(東京創元社
まほろ駅前多田便利軒
三浦しをんまほろ駅前多田便利軒」(文芸春秋
風に舞いあがるビニールシート
森絵都風に舞いあがるビニールシート」(文芸春秋


芥川賞はまあ、例のごとく単行本として、刊行されていない作品ばかり。
名前を見ても、中原昌也が「おっ」というくらいで、あまりピンとこない。
伊藤たかみ島本理生が候補の常連化しつつあるが、
この2人のどちらかが獲るのだろうか。ううん、やっぱりピンとこない。


さて、直木賞だ。
古処誠二「遮断」はずいぶん評判がいいようだけど未読、
貫井徳郎、宇月原清明の作品も読んでいない。
その状況でどうこういうのも何だが、この中なら森絵都かな、という感じ。
5度目の候補となった伊坂幸太郎は、大好きな作家だけど、
砂漠」が受賞、というのはいまいち納得がいかないような気がする。
悪くはない作品だけど、これが受賞作なら「いままでの候補作品は?」となる。


三浦しをんもものすごく獲って欲しい作家なのだが、
傑作「まほろ駅前多田便利軒」を持ってしても、
この作家にはまだまだ、もっともっと伸びしろがあるような気がしてならない。
もっとすごい大傑作が出たときまで、取っておいてもいいかな、
と考えてしまうのは、ファンとしては正しい感情なのか、微妙な気もするのだが…


それをいうなら、森絵都風に舞いあがるビニールシート」だって同じなのだが、
この人はもう直木賞どうこうの水準を越えて、もっと先に進んでいるような印象。
児童文学の世界でのキャリアを考えても、
いま受賞させておかないと、何だか不自然な感じがしてくる。


ということで、勝手な希望&予測終了。13日を楽しみに待つことにする。