終わってしまった…

大使閣下の料理人」の最新25巻。
23日の発売日を忘れていたので、急きょ書店へ走る。
小学生みたいに家に飛んで帰り、読み始める。
が、読んでいくうちに、様子がおかしいことに気付く。
もしかして、これは最終巻…


連載の「モーニング」を読んでいないため、最終回を迎えていたとはつゆ知らず。
さらに、買うときは平積みをそのままレジに持っていくだけ、
いつも通りカバーをしてもらっていたので、オビの〝グランドフィナーレ!!〟にも気付かず…。
タイ編のヌゥとウアンが登場したと思ったら、お次に控えるは、
大沢公の〝新しいチャレンジ〟に、倉木大使の〝外交官人生を締めくくる大仕事〟。
まさかまさか、と思っていたら、そのままグランドフィナーレになってしまった。


ここ数年では、もっとも面白かった漫画のひとつだし、
美味しんぼ」が、なかば〝こち亀化〟する現在、
もっとも読み応えのある料理漫画が終わってしまったのは、本当に残念だ。
倉木大使のライフワーク、中国との外交の現場でかわされる会話、
「人間も食材も一度干されたものは味わいが深くなる」が、深い余韻を残す。
ただ、物語の最後で、原点であるベトナム編の登場人物が出てこないのは残念…
おまけ4コマでは一応触れてはいるけど、何だかちょっと寂しい感じもする。


というわけで、その流れに乗って、最近の漫画おさらいもしてみる。
いまもちょっと話題に出た「美味しんぼ」は、ついに95巻。

美味しんぼ (95) (ビッグコミックス)

美味しんぼ (95) (ビッグコミックス)

しかし、もうマンネリを越えるマンネリで、終わる気配はまったくなし。
「大使閣下〜」のように、ストーリー性があるわけでもないので、
こうやって続けることができるのだが、まあそれにしてもすごい。


今回取り上げるのは焼酎、である。
ここ数年、だろうか。気付いたらブームになってるようだ。
以前、鹿児島に住んでいた時代、
やたらとクサい芋焼酎に泣かされた身としては、ちょっと信じられない感じだ。
無理矢理呑まされる「小鶴」とか「伊佐錦」とか、本当にまずかったっけ…


「のだめ」の最新刊ももちろん読んだ。
ほんの数日が待ちきれず、「ぎゃぼ!」と鳴くマングース付の限定版を買う。

のだめカンタービレ(15) 限定版 (プレミアムKC)

のだめカンタービレ(15) 限定版 (プレミアムKC)

しかし、各方面で話題の通り、「ぎゃぼ!」はかなり微妙。
うちではもっぱらネコ相手に使用されているが、ネコはあまり関知せず…
お話はのだめと千秋のふたりにちょっと進展があったりして、なかなか♪


あとは、最近ちょっとお気に入りの伊藤理佐
週刊文春連載の「おんなの窓」はいつも大笑いしながら読んでいたが、
そういえば、昔の〝ちんこまんこ〟時代(お下劣ですみません)時代の印象が強く、
単行本では、あまり読む機会のなかった作家だったりする。
しかし、ジュンク堂のとある支店で見かけたこの1冊にピンときた。
女いっぴき猫ふたり (ACTION COMICS)」である。

女いっぴき猫ふたり (ACTION COMICS)

女いっぴき猫ふたり (ACTION COMICS)

これが滅法面白い。なるほど、手塚治虫漫画文化賞上げたくなるのも理解できる。
〝女流下品漫画家〟の中では、西原理恵子に次ぐ、群を抜いたセンスを感じる。


で、そのままの流れで「やっちまったよ、一戸建て!!」の文春文庫判も読む。
やっちまったよ一戸建て!! (1) (文春文庫) やっちまったよ一戸建て!! (2) (文春文庫PLUS)
これも、〝吹き抜けトイレ〟だの、〝1人用一戸建て〟だの、
晴れやかなマイホーム建築の裏にある、人生の喜怒哀楽が詰まっていて、やたらおかしい。



しかし、何度考えても「大使閣下〜」の終了は残念。
弟子の青柳さんとかで、スピンオフのシリーズ作ってもらえないもんだろうか…、
などと、いつまでもうじうじ考えたりしてしまうのだった。