〝脂肪肝〟宣告にショック…


本日朝から人間ドックに向かう。
会社の健康診断は、明らかに手抜きっぽい医者ばかりなのでパス。
別に親身になってやって欲しいわけでもないが、
健診の本来の目的であるスクリーニング(ふるいかけ)の機能すらなさそうな、
いいかげんな健診の挙げ句、何か見逃されたら目も当てられないし…


というわけで、健保からもらったリストに入っていた「帝国ホテルクリニック」へ。
いや、たぶんきれいだろうな、と思って…。すみません、ミーハーで…
森ノ宮帝国ホテル大阪の3階、奥まったところにこぎれいなお部屋が鎮座する。
川を見下ろす大きな窓の待合室に、受付嬢の笑顔、
そして、あり余るほどの案内係が、懇切丁寧に検査室へと導いてくれる。
なるほど、料金はほとんどここだな、などと笑ってしまうぐらい。


もちろん、検査も会社の健診とは大きく違い、あきらかに丁寧。
初めて受ける超音波診断(内臓)では、
最近とみに気になりだしたお腹をグリグリされ、ちょっと顔を赤らめたくなったりもする。
提出した問診票もきちんと目を通した上で、医師の診察が行われる。
考えてみれば当たり前なんだが、
会社の健診にくる医者って、本当にいいかげんなもので、ろくに読んでもいないのだ。


バリウム検査ではまずいものを飲み込んだ挙げ句に、
げっぷを我慢するという苦行に耐えた上、下剤を大量の水で流し込んで検査は終了。
昼食後の結果説明に備え、一度クリニックを後にする。


ここでポイントは、なぜかホテルでの汚職事件お食事券がついているところ。
それも、23階の中華か、2階のカフェレストラン、
もしくは吹き抜けのロビーラウンジ「ザ・パーク」でのお食事が選べるのだ。
「ザ・パーク」なら1000円追加でランチビュッフェが楽しめる、と聞き、もちろんこれをチョイス♪
メニューはやや少なめだが、1000円と思えば安いものだ。

いまの料理は、ザッとこんな感じ。

  • 冷製料理

・オールドファッションポテトサラダ
・小海老とグレープフルーツのジュレ マーテルソース
・魚貝類のカプリ風サラダ
・ホタテ貝のムース ディル風味ソース イクラ添え
・冷製カッペリーニ バジル風味 ラタテゥイユソース


サラダはまずまず選択肢も広いし、しなびた野菜もなかったので及第点。
オールドファッションポテトは、その名の通り素朴な味といったところ。
なのだが、どうにももの足りないというか、自分で作った方が美味しい。
こういう誰でも作れる料理を、目が覚めるほど美味しく作るのがプロの腕前のはずなんだが…


冷製料理でヒット作はカッペリーニだろうか。
やたらとちょびっとだけ、小さなグラスの器に盛りつけてあるのが寂しいが、
ラタトゥイユがアクセントになっていて、なかなかにうれしいお味。
小エビは、グレープフルーツの風味が何とも爽やかでたまらない。


問題は〝特製〟ダブルコンソメだ。
昨晩から絶食していた上、先刻バリウムを飲まされた身としては、
100%の自信はないのだが、どうにも金属くさいのだ。
スプーンのせいかと思って、カップから直接飲んでみても、金属臭が抜けない。
作ってから時間を置きすぎているのではないだろうか。
飲み干すのにかなり苦労するひと品だった。


で、一応目玉ですな、ローストビーフ
もらいに行くと、たった1枚しか皿に載せてくれない。
血の滴るようなやつを3枚、4枚と載せて欲しいところだが、
何となく周囲の視線のプレッシャーもあって、言い出せないのがつらい。
しかし、この時代に、ローストビーフをありがたがって1枚ずつ頂戴するのも、
何だか貧乏くさいんだよな、などと思いつつ、結局2度もらいに行く。


牛肉の煮込みは、ちょいと煮込み不足でないかな?
サフランライスとの相性は当然抜群なのだが、肉が何だか硬い感じ。
噛みしめる美味しさ、というのは違う次元で、ゴツゴツとした印象が強かった。
まあ、風味の問題とか考えると、あんまり煮込むわけにもいかないのだろうけど…


これに食後のコーヒー&デザートがつく、という感じだ。
ちなみに本日のデザートはイチジクのタルトとバニラアイスのベリーソース添え。
飛び抜けて美味しい、とも言わないが、普通に美味しい。


全般的には(1000円で文句をいうなよ)まあこんなもの、という感じだろうか。
正規料金の3000円(というか3150円)払ってこれだと、
微妙に品数がもの足りないかも、という思いはかなり強い気がする。
まだ空いていたからいいのだが、
ローストビーフとかで行列させられるようだと、さらに評価は激落ちしそうだ。


そんなこんな言いながらも、
12時間ぶりのお食事を堪能し、再びクリニックへ。
午前中の検査結果の説明を受ける。
PCの画面に表示された数々の数値を見ると、一応標準値らしい。
以前はすべて標準値以下に抑えていた身としては、
ここ2、3年で増えてしまった体重(6、7キロ)がどうにも気になってしまう。
それを口にすると、医師からはこんな言葉が。
「はっきりいって、以前が栄養不足なんです」。さいざますか…


その後説明は進み、超音波検査の結果へ。
「やや脂肪肝ですね」
えっっっっっっ… そんなこと言われたの、初めて(涙)
やはり、以前は一切摂っていなかった油脂が原因? というか運動不足か…


畳みかけるように「胆嚢にポリープがありますね」
えっっっっっっ… そんなこと言われたの、初めて(涙)
別に心配はいらないそうだが、一応は経過を観察した方が無難らしい。
つくづく、歳を取るって、こういうことなのね… と涙する30ウン歳。


しかし、まだ終わらない。
「腎臓には膿疱があります」
えっっっっっっ… そんなこと言われたの、初めて(涙) ああ、しつこい。
これも心配する必要はないらしいが、何だか内臓にブツブツあるのはどうも居心地が悪い。
いま話題の内臓脂肪CATスキャン、今回はパスしたのだが、次回は必須かも…


ショックに打ちひしがれ、クリニックを後にすると、下剤がお腹を刺激し出す。
あわてて駆け込んだトイレで、哀愁たっぷりのひとときを過ごすこととする。
「ううん、やっぱりダイエットだ。夏までに5キロ!」
さっきビュッフェでたらふく喰ったことも忘れ、ええかげんな決意を胸に刻み込む。
ホテルからの駅へは、行きはタクシーだったけど、帰りは歩き。
よし、カロリー消費! とこれまたええかげんな意欲を胸に、ひたすら歩くのだった。