ああ、憧れの「お気楽極楽」

サラ・イネスの新作「誰も寝てはならぬ」を発見。ISBN:4063375420
「モーニング」連載の濃ゆい味わいのポップなコメディ。
最近マンガ雑誌を読まなくなったせいで、すっかり疎くなってたのだが、
偶然発見し、大喜びで読み始めた。

サラ・イネスといえば、個人的には生涯ベスト5に入る名作「大阪豆ゴハン」。
いつの間にか、マンガ文庫化されているみたいだ。
大阪豆ゴハン(1) (講談社漫画文庫)  大阪豆ゴハン(2) (講談社漫画文庫)  大阪豆ゴハン(3) (講談社漫画文庫)
大阪のコテコテな味わい(ポジティブな方を中心に)を、コミカルに描いた作品で、
大阪に2年住んで、いまいち水が合わなかった僕ですら、
もいちど、大阪住んでもいいかな、と思うような、独特の味わいにあふれている。
ま、お気楽そのもののキャラクターの魅力と、
大阪の味わいのマッチングの勝利だと思うが、ぜひご一読あれ。


「豆ゴハン」は大阪の町中の古い一軒家に住む、強烈な一家を描いた作品だったが、
誰も寝てはならぬ」は、大阪出身で、東京に事務所を構える30オトコ二人組が主役。
ふたりはもちろん、いわゆる女ったらし、女好き、女にだらしないの系統だ。
しかし、根っこのトコで女性に対する敬意が見えるので、不快感はない。
アホ(関西風の褒め言葉としての、アホでんな)な二人の、
「お気楽極楽」(懐かしい!)ライフが、これまた楽しい。
もちろん、出てくる女性たちも魅力的。
オトコの視線から、ではない〝いい女〟がこれまた「お気楽極楽」な毎日を送ってる。
そこには「豆ゴハン」の世界と共通の心地よさが、つねに横たわる。
もう何度読み直したかわからない「豆ゴハン」を、また引っ張り出したくなった。


誰も寝てはならぬ」は、近々第2巻も出るらしい。
うれしい♪ 心して待ちたいな、と。