また、読みたい本が…

日曜日なんで朝日、日経を買う。
ふだんは読んでない。新聞つまんないから。文化欄と家庭欄くらいしか興味ないし。
何で日曜だけ買うかといえば、書評欄があるから。
で、何で朝日と日経なのかといえば、
朝日は三浦しをん、日経には川上弘美がコラム書いてるから、という至極単純な理由。


三浦しをんのコラムでは畠中恵「ねこのばば」ISBN:4104507032
もう読んだ本が書評に載ってると、また楽しい。
そうか、そういう見方もあるんだな、と。
特に好きな作家さんやコラムニスト、書評家だと、その思いはひとしおだ。


知らなかった本とか、興味持ちつつ、踏み込めなかった本だと、
もう「ありがとう!」状態。本当に感化されやすい人間だ。
というわけで、大森庸雄「ロック豪快伝説」。ロック豪快伝説
歴代大物アーチストたちの、伝説化された奇行の数々をまとめた本だという。
やっぱり、ロック界の大立者には、アホやって欲しい。
別に無理にワルを気取って欲しいとも思わないが、
あまり小市民的な行動というか、せこいことして欲しくない。
それはスポーツ選手にも同じ。
何億円ももらってたら、豪快に生きろ。それが粋というものだ。
それをとやかくいう奴がいたら、それこそ野暮なんだからほっとけばいい。
強烈に読みたくなった。東京帰ったら、すぐ買おうっと♪


日経ではベルリン陥落 1945
アントニー・ビーヴァー著・川上洸訳の「ベルリン陥落 1945」が興味深かった。
面白そうといったら、ちょっと不穏当かもしれない。
ナチスドイツ陥落までの3カ月を史実に沿ってまとめた歴史ものだという。
東から反攻してきたソ連軍の略奪、暴行など、ドイツ人以外にも及んだ、
暴挙の限りを記していると、書評にある。


歴史って、こういう教科書に載ってない部分が、興味深い。
個人的には、こういう教科書に出ていない深層部分に興味を持たせることこそ、
歴史教育だと思っているんだが、
それは高校の歴史の先生がまさにその通りだったからだ。
世界史の先生は、ヨーロッパ中世の人権運動しか教えなかった。
理由を聞いたことはなかったが、いま人権の恩恵を享受している時代だからこそ
「人権運動を教えることに価値がある」と思っていたんだろうし、
それで歴史に興味を持てば、生徒は勝手に勉強すると思ってたんだろうと思う。
日本史の先生なんか、歴史史料の読み解き方を教えてくれた。
太平洋戦争の戦争責任とか平気で教えてたし、非常に興味深かった。


また話がよれた。
というわけで、戦勝国の史観ばかりで書かれていない歴史ものは、
やはり面白そうだ、と思い、買いたい本リストに入れてみる。
しかし、読むヒマあるのか…
いま読んでるベヴァリー・スワーリング「ニューヨーク」も相当のボリュームだし…


そうそう、川上弘美のコラム。
ここ数週読み損ねてたら、何だかマダガスカルに旅行してるらしい。
世界最大の原猿類〝インドリ〟見に行ったとか。
願いを叶える森の守り神だそうだ。何かすごくロマンチック。
だが、帰りの飛行機、3時間前に空港に到着したにもかかわらず、
置いて行かれたらしい。
旅行の時、誰もが思う「もうちょっと、ここにいたかったな」も、
こうなっては、慌てふためいて、「えーっ」となってしまうところ。
しかし、やはり川上弘美だ。
「願いがかなっちゃった」とつぶやき、夫を困惑させる。
いいなぁ、こういう人。つくづく、いいオンナだな、と勝手に感心する。