札幌は円山公園横の「ル・バエレンタル」に行ってきた。

お値段は多少覚悟を(笑)

http://www.hiramatsu.co.jp/baerenthal/index.html


わざわざ札幌でフレンチ? という気もするが、
この前行った西麻布の「ラ・レゼルブ」が、
非常に楽しかったので「ひらまつ」つながり。
http://www.hiramatsu.co.jp/hiramatsu_reserve/index.html
一人というわけにいかないので、知人を強引に連行して、食べに行く。
右の写真の通り、外観からして思わず行ってみたくなる。
というか、もう観光地っぽくない〝北の味覚〟も探すの、めんどくさいのもあるのだが…
建物は「フランス北西部のリゾート地・ドーヴィルの洋館をイメージした邸宅」。
確かにいい。天井の梁とか、すごく雰囲気出てる。
調度品も含めて、手抜きがない。ゴージャス。でも、落ち着いた雰囲気。
円山公園の緑がちらりと見えるテラスも気持ちいいし
(お土地柄、いい季節は短いそうだが)


で、レストランそのものは、あの「ひらまつ」と、
ミシュランの三つ星の「ランスブルグ」のシェフ、
ジャン = ジョルジュ・クラインによるもの。
とにかく、おいしかったです。
という表現で許されるのは、アイドルのテレビレポートだけだ。
というか、へえ、こういう感じの味になるんだ、とひたすら感心しまくり。
いや、「美味しんぼ」の海原雄山に、
「グルメぶりおって、お前に本当の味がわかるのか?」とか一喝されたら、
「いや、あのですね…」とか、ぺにょぺにょになる程度なんで、
えらそうなことはいえないが。


ちなみに、お昼のデギュスタシオンにあたるメニューがこれ。
            -Menu Saison-
           ヨーグルトヨーグルト
            アミューズ 3種
   ラングスティーヌのクロスティヤン コライユソース
            一口のジンフィズ
仔羊のロースト パセリ風味/プロヴァンスの香りの小さな野菜添え
パイナップルのカルパッチョ ヴァニラ風味のオリーブオイルソース
       無花果のタタン 赤ワインエピス風味
       レモンのソルベとローズマリーの香り
              小菓子
              コーヒー


食前酒はテラスで、プラムのシャンパンカクテルをいただいた。
香りだけで、もう「うへへへ♪」だ。
ヨーグルトヨーグルトが、固めのヨーグルトを、
塩も使ってカラメリゼしたヨーグルトでコーティングしたやつ。
いきなり、グーッと食欲が沸き立ってくる。


アミューズは何だっけ? もう忘れてる。西原理恵子級の鳥頭かもしれない。
ああ、つぶ貝とにんにくのムース、パルメジャーノ、サーモンだった。
ラングスティーヌ、何だろな、と思ったらテナガエビだった。
トリュフ使ったおまけみたいなの(おまけじゃねえだろ…)付き。
ビーフン揚げたのが高く積み上げているのが、何か海外のレストランっぽい。


ジンフィズはそのまんまのシャーベット。お口、スッキリ。
仔羊も柔らこうございました。タラゴンいい香り♪
隣の野菜添えがまた、たまらない。
パプリカとか、ズッキーニとかを羊のほぐし肉と和えてるんだが、
これだけで丼一杯いける。
こういうこと考えること自体、アホだなと思うが、間違いなく美味いぞ。


チーズもしっかり食べる。カロリーが何だ、知ったことか。
しかし「くさいのが好き♪」という、注文にならない注文をしてる自分がいや。
きみはアホか? その上、チーズの名前を失念。もう、ダメダメ度全開だ。
さらに「クセのないやつで」と注文していた連れのプレートに載ってた、
フロマージュ・ブランを、自分のにも載っけて、と何の臆面もなく、お願いする。
だって、はちみつつけて食べるの好きなんですもの。


パイナップルをカルパッチョにする、というのも驚いた。
これを、想像力というんだろな…。バニラとパインの香りが、
満杯の胃を再び活性化させる。
つけ合わせのココナッツのクリームとの相性も、不思議なくらい◎


いちじくのタタンは、僕にはけっこう新鮮な衝撃。
フレッシュやジャム、ドライのとは食感まったく違う。
こういう食べ方もあるのか、と。
レモンのソルベに乗っていたローズマリーは、
食べてしまってから、「香り楽しむだけなのかな?」とやや不安になる。
別に相性悪くなかったけど、不思議な感覚だったことだけは確か。


再びテラスに移動。ホントにいい天気に恵まれた。いい気持ち。
もちろん、お茶菓子もガツーンと食べましたぜ。
死んだら、餓鬼道に落ちるだろうな。絶対。
キリスト教の「7つの大罪」全制覇まであといくつだろう…
趣向をこらした小菓子が7、8種類。
もものゼリーに、スポイトを刺したやつが、駄菓子屋テイストでこれもまた一興。
最後にオレンジの香りをきかせたマシュマロをいただく。
これも目の前で、はさみで切ってくれる。何かうれしい。


東京から飛行機運賃かけて、とまでいうつもりもないが(それは洒落にならない…)
札幌へ来たら、ぜひぜひ行く価値のあるレストランだと思う。
満足度でいえば、過去自分が行ったことある中で、5本指には絶対はいる。
いや、そんなに食べ歩いてないんで、えらそうにいうのも何だが。
あ、すみません。雄山先生、勘弁してください。


しかし、こんなランチをいただくと、その後の労働意欲には著しく影響が…。
え、もともとあんまりないだろ? まあ、ご指摘の通りなんですが(笑)
ちなみに、平日昼から混み合っていた。マダムばっかりざましたのよ、おほほ。
ああ、僕も有閑マダム(?)になって、
こういうお店でしょっちゅう優雅にランチしたい。
どなたか、囲ってくれませんか? 現在募集中です。家事全般はたいていこなしますよ。
以上、長い長い、ツバメ志望の広告でした。