なんばパークスシネマで「インベージョン」

mike-cat2007-10-21



?ある朝突然、あなたの家族が、別人になっている。
 眠っちゃダメ。
 家に帰っちゃダメ。
 必ず助けるから。──ママより?
夫が、妻が、ある日突然別人に入れ替わる、
想像を絶する恐怖を描いた、ジャック・フィニイの名作、「盗まれた街」、4度目の映画化となる。
主演はニコール・キッドマン、共演に新ジェーズムズ・ボンドのダニエル・クレイグ
監督は、過酷な心理実験が招いた恐怖を描く「es [エス]」で、
観るものを凍りつかせたオリヴァー・ヒルシュビーゲル


原因不明の事故で地球に墜落したスペースシャトル
その残骸に付着していた謎の生命体が世界を大混乱に陥れた。
感染すると、突如感情を失ったように別人となる夫、妻、そして隣人…
精神分析医のキャロルは、友人の医師ベンとともに原因究明に乗り出すが、
そんな折、息子オリバーが病原体に感染した元夫にとらえられてしまう―


「ボディ・スナッチャー/恐怖の街 」など、4度も映画化された作品は、さすがに面白い。
感情を失った感染者とどう対峙するか、どう感染を防ぐかなど、
微妙にマンガっぽい設定はやや気にかかるものの、
感染がもたらす思わぬ?効果?が、世の中への強烈な皮肉となる展開は、
藤子・F・不二雄が吸血鬼を描いた短編を思い起こさせる。
(順序的にはフィニイの方が先だろうとは思うが…)


「es [エス]」でも、異様なまでの恐怖を引き出していた
ヒルシュビーゲルのサスペンスフルな演出も、なかなかいい。
恐怖に怯えるキッドマンの表情とも相まって、
独特の緊張感の中で、スピーディーに物語は進んでいく。


複雑な余韻を残すラストも、こうしたSFならでは、の楽しさ。
実際、藤子・F・不二雄の?それ?のようになったなら…
エンドクレジットを眺めながら、いろいろ考えてしまうのだった。