TOHOシネマズなんばで「パーフェクトストレンジャー」
?ラスト7分11秒まで、真犯人は絶対わからない──。?
ハリー・ベリー×ブルース・ウィリスによるサスペンス。
幼馴染みの死を調査するスクープ記者が、
実業界の大物を相手に、危険な騙し合いを演じる。
監督は「コンフィデンス」のジェームズ・フォーリー。
政財界の大物のスキャンダルでスクープを狙う女性記者ロウィーナはある日、
幼なじみのグレースから大物実業家、ハリソン・ヒルとの不倫関係をほのめかされる。
しかし、次に飛び込んできたのは、そのグレースの死の報せ。
ヒルに疑いの目を向けたロウィーナは、
同僚でクラッカーのマイルズの協力のもと、ヒルの周辺を探り始めるが…
なかなか悪くない1本といっていいだろう。
こういうような映画の常で、「衝撃のラスト!」みたいな謳い文句が、
結局はラストのどんでん返しを容易に想像させてしまうのは痛いが、
それでも、絶妙のミスディレクションを用い、
まずまず作り込まれた感じのカラクリといい、
ベリーとウィリスの緊張感のあるからみといい、
サスペンスとしての文脈をきっちり抑えた、佳作だと思う。
同僚マイルズを演じるジョバンニ・リビシがまたいい。
「ヘヴン」、「ギフト」などでも知られる演技派のしかけた巧妙な罠が、
観るものをさらなる謎へと誘い込んでいく。
もちろん、ミステリ通の人が観れば、いろいろ穴もあるだろうとは思う。
だが、やや予想しやすいオチも、そこに至る過程を楽しもうすれば、
十分ハラハラドキドキできるだけのクオリティには仕上がっている。