O'Neil Theaters12 at Prattvilleで「バイオハザードⅢ」

mike-cat2007-09-30



〝命と魂を、捧ぐ――〟
全米初登場1位の人気シリーズ第3弾。
原題は〝RESIDENT EVIL: EXTINCTION〟
ミラ・ジョヴォヴィッチ=アリスの活躍に萌える、
SFアクション(すこしお色気)超大作である。
シリーズ第1作のポール・W・S・アンダーソンは、
第2作に続き、製作と脚本を担当、
「ハイランダー/悪魔の戦士」「リコシェ」の、
おなつかしや、ラッセル・マルケイが監督を務める。


あの事件から数年―
人をゾンビ化するT−ウイルスの爆発的な感染で、
人類はほぼ壊滅状態へと追い込まれていた。
残された人々は移動を続けながら、アンデッドたちの手を逃れていた。
一方、監視衛星の目を逃れ、荒涼とした大地をひとり移動するアリスは、
自分の中に眠る、驚異的な力を持てあましていた。
そんな中、ウイルスを撒き散らした元凶アンブレラ社の地下研究所では、
「プロジェクト・アリス」と呼ばれる、恐ろしい実験が進行していた―


相変わらずこのシリーズは、やってくれる。
シリーズ第3作にもなると、パワーダウンする作品も多い中、
前作までの設定を生かしつつ、しっかりとその世界を膨らませている。
目を疑うようなシーンあり、アッと驚く仕掛けあり…
脚本を担当したポール・W・S・アンダーソンは、
原点回帰っぽい部分もまじえる一方で、
シリーズならではの遊びも入れ、スリリングなストーリーを作りあげた。
終盤、だいぶ力技っぽいノリになる部分もあるが、
それはそれで、白々しくならない程度の節度は保っている。


何より、前作までと同様、この作品で何が大事かは抑えている。
クールでセクシーなミラのアクション、である。
白いTシャツに身を包んだミラの姿が画面に登場するだけでため息、
両刀遣いのグルカナイフを振りかざせばため息、
華麗なキックにため息、苦しそうな表情にまたため息…
ひたすらゾンビを蹴散らす姿に、興奮のボルテージは果てしなく上がる。


前作で気になった、アクション場面のチャカチャカしたカット割りも、
ハイランダー」シリーズのラッセル・マルケイの手腕が効いたのか、
絶妙のさじ加減のカメラワークで、迫力、切れとも上々の出来。
このところ目立った活躍がなかっただけに、復活を印象づけている。


日本人なら、終盤のある場面で思わず苦笑するところもあるのだが、
何はともあれ、ミラのファンなら映画館の大画面で観るべき必須の1本。
単独で観ても十分楽しめるだけのクオリティだと思うが、
当然ながらシリーズ前作までを観ておくと、さらに楽しめるはず。
予習して備えるべし、な作品なのである。