TOHOシネマズなんばで「呪怨 パンデミック」

mike-cat2007-08-21



〝ついに始まる、恐怖の爆発感染。〟
ハリウッド版呪怨「THE JUON/呪怨」に続き、
清水崇がメガホンを取ったシリーズ第2作。
先日観たばかりの「ゴースト・ハウス」と同様、
サム・ライミのゴースト・ハウス・プロダクションの製作で、
脚本も前作同様スティーヴン・サスコが担当した。


主演は「旅するジーンズと16歳の夏」アンバー・タンブリン
共演に「フラッシュ・ダンス」ジェニファー・ビールス
前作の主演、サラ・ミシェル・ゲラーもゲスト出演する。
パンデミックとは、感染爆発、もしくは汎発流行。
そう、いよいよ伽椰子の怨念が世界に伝染する―


東京のインターナショナル・スクールに通うアリソンは、
友人たちに唆され、〝出る〟と有名な幽霊屋敷へ足を踏み入れる。
友人の悪ふざけで押し入れに閉じ込められたアリソンは、
暗闇の中で、恐ろしい何かに遭遇、以来取り憑かれてしまった。
一方、事件に巻き込まれたカレンを見舞うため、
カリフォルニアから来日したオーブリーは、
姉のカレンが遭遇した、恐怖の出来事に戦慄を覚える。
そして、所変わってシカゴのアパート。
ある日を境に、平和な家庭をとんでもない恐怖が襲う―


前作は、だいぶ不満の残る作品だった。
アメリカンでもなく、日本的でもない、何というか中途半端で、
日米の恐怖の感覚の違いをうまく埋めきれなかった印象だった。
そんなわけで、あまり期待もせずに観に行ったのだが、
まあ、期待しないと意外と悪くない、という典型例だろうか。
身の毛もよだつほど怖いこともないのだが、
それなりに驚かされるような演出もちょこちょことあり、
一風変わったショッカー・ホラーと考えれば、不満もそうは起こらない。


一番の見ものは、冒頭で登場するジェニファー・ビールスだろうか。
10代で「フラッシュ・ダンス」を観て、あのイメージがいまだ抜けきれないのだが、
あのジェニファー・ビールスが、あんなことを…という衝撃はけっこう強烈。
映画で観た、イヤな殺され方ランキングでも、
まずまず上位に入りそうな場面に遭遇することができる。


ただ、伽椰子の怨念が世界に伝播― というのは、やはり無理がある。
家に訪れたものに取り憑いていた伽椰子がなぜ? という理由は、
そこそこうまく説明できているとは思うのだが、
シカゴの街で伽椰子が「あっあああああ」とやっていても、そんなに怖くない。
前作でも感じた、単なるとばっちりに等しい状況で、
なぜここまでひどい目に… という不条理感も手伝い、
夢に登場しそうなおどろおどろしさが伝わってこないのだ。


まあ、それもこれも承知の上、といってしまえばそれまでで、
結局は、前述した通り「期待しなければ、そう悪くない」に落ち着く作品。
いつもこんな映画ばかりでは困るのだが、
たまにはこういうジャンクな映画もあっていいかな、なんて思うのだった。