京都亀岡でひまわり&保津川下り


いよいよ夏本番。で、夏のお花と言えばひまわり。
各地でひまわりが見頃との情報を聞きつけ、亀岡へ向かう。
亀岡は昨年秋のコスモス&トロッコ列車以来。
前回は車だったが、今回はJRで京都駅から山陰本線の快速で約20分。
保津観光ひまわり園は、JR亀岡の駅から徒歩5分の場所にある。

休耕地らしき場所に植えられたひまわりは約3万本。
さぞかし一面に…、と思いきや、意外に3万は少ないらしい。
確かにボリュームはすごいが、一面見渡す限り、まではいかない印象だ。
さらに言ってしまうと、数日前の強風の影響か、けっこう倒れてる。
やたらでかい花がこうべを垂れてる場所なんかもあって、クオリティ的には微妙。


とはいえ、快晴に恵まれたことも手伝って
たくさんのひまわりに囲まれる体験は格別な思いを抱かせてくれる。

カメラ小僧ならぬ、カメラおじさんたちの間をくぐり抜け、
ひまわりの道を歩くと、何となく南欧にいるっぽい気持ちにもなってくる。


品種はスタンダードなものだけでなく、
ゴッホのひまわり」や、

「モネのひまわり」に加え、

手まり菊を思わせる品種なども並んでなかなか楽しい。

このためだけに大阪くんだりから来るのもどうかと思うが、
もう一つお楽しみがあれば、うれしいボーナス、といったところか。


で、そのもう一つのお楽しみが、あの有名な保津川下り
昨夏は落石事故の影響で、一部徒歩なんてこともあったのだが、
この3月からは落石対策を終え、無事全面開通している。
この川下り、イメージ的には「要予約」そして
「夏のシーズンはまず無理」だったのだが、実は9人以下だと予約は不可。
電話で問い合わせてみると、平日なら普通に乗れる、とのこと。
ひまわり園から歩いてさらに5分で、乗り場に到着。
すこし早めに行ったせいか、2列目(それも前は子供)というなかなかの位置をゲットする。


約30人が船に乗り込むと、いよいよ出発。
さあ、急流下りだ、と思っていたら、
最初は緩やかな流れを船頭さんが一生懸命漕いで進む。
10分ほど経って、ようやく峡谷に入ってくると、ようやく川下りらしくなってくる。

一番の急落下は、実は序盤に用意されている。
しかし、まだ乗客はスプラッシュを舐めているから、あまり対策なし。
まんまと足もとびしょ濡れになり、以後は心を引き締めるのだが、
この序盤のスプラッシュを越えるスポットはその後出現しないという次第。


落下の感覚は最近新装なったディズニーランドの「カリブの海賊」よりやや上だが、
スプラッシュ・マウンテンなんかと比べると、まあ全然もいいところではある。
それでも、時々船底を岩がゴツゴツとかすめるスリルはなかなか。

というか、この大自然の中を川下りする爽やかさを考えると、まあまったく別次元ではある。
痛いほどの陽差しが照り付けるのだが、
船上は川面をくすぐる爽やかな風のおかげでやたらと心地いい。


烏帽子岩やライオン岩といった、自然造型の悪戯を楽しみつつ、
ずいずいと進んでいくと、こんどは「スマイリー・マウンテン」が登場。

言われてみると、どこか笑った顔に見えるのがなかなか楽しい。


もちろん、鉄ちゃん系の方には、何度か交差する鉄橋がポイント。

運がよければ、トロッコ列車や電車が橋を渡る姿が拝めたりもする。


船頭さんのトークも、もちろん欠かせないお楽しみ。
徳川家康の時代から400年続く歴史と伝統だけでなく、
以前「トリビアの泉」で81ヘェをゲットしたという、
保津川下りの船頭さんは、どうやって上流に戻るか」のトリビアなども披露。
さすが関西人、と思わせるような、絶妙の客いじりも展開し、
2時間近い船旅を、より多彩な形でエンジョイさせてくれる。
まあ、TDLの「ジャングル・クルーズ」同様、
口べたな船頭さんもいるのかもしれないから、当たり外れはありそうだが…


川下りも終盤にさしかかると、謎の船が接近してくる。

何だろう、と思って見ていると、接舷してきたのは、何と売店船。
おでんにいか焼き、みたらし団子。
軽いスナックにお飲物、ちょっと手遅れ気味の使い捨てカメラまで取りそろえ、
ちょうど小腹が空き始めた乗客の気持ちに応えてくれる。


そうこうしているうちに、流れはどんどん緩やかに。
横に走るトロッコ列車を眺めつつ、夜になると鵜飼いが行われるエリアへ。

正面に嵐山の渡月橋が見えてくると、川下りも終了。
船を下りると、一気にのぼせるくらいの暑さに驚くのだが、
いかに川面に心地よい風が吹いていたか、とあらためて思い知る。
ひと言でいうなら、この満足感、といったところか。
定番の観光スポットだが、一度は乗るべき、と確信。
紅葉の季節や桜の季節もなかなかいいらしいので、
また機会があったら乗ってみようかな、などとも思うのだった。