あじさいめぐり@岩船寺&矢田寺


いよいよ梅雨入り、紫陽花の季節に突入。
紫陽花といえば、の三室戸寺昨年一昨年と、
2年連続で行ったので、ことしは趣向を変えて、
こちらも「あじさい寺」として知られる、岩船寺へ向かう。
レンタカーを借り、東大阪方面から生駒越え、
京都と奈良の県境、浄瑠璃寺般若寺なども点在する当尾へ向かう。


小雨がちらつく中、山道をくるりくるりと回り、お目当ての岩船寺へ。
山門をくぐると、有名な3重の塔の姿が見える。

ううむ、花の姿は思っていた以上にまばらだったりする。
近鉄花だよりだと、5分咲きとのことだったが、
実際のところは3分咲き、といった感じだろうか。

それでも、ピンクが鮮やかな紫陽花に、

カシワバあじさいなど、なかなかの顔ぶれも。

こちらも有名な石塔に、あじさいが重なる景色は、思わずグッとくる。


それでも、まだ見ごろにはだいぶ早いのか、全体的には物足りない印象。
満足度というか「あじさい指数」は、基準にまで達していない感じである。
では、ということで河岸を変え、浄瑠璃寺へ。
こちらは初春の馬酔木(あせび)と、紅葉が名物ということで、
あまり期待はし過ぎないように、ということで。


門をくぐると、池のほとりに花菖蒲がお目見え。

水辺に立つと、鯉や亀がえらく遠くから必死こいて集まってくる。
特にさし上げるものもないので、申し訳ない限りだが、
一生懸命泳いでいる亀の姿が何とも愛らしかったりもする。

こちらも鮮やかなピンクが緑に映えるのは、アスチルベの花。
カラスアゲハやモンシロチョウも飛んでいて、なかなか素敵である。
ただ、やはり旬の時期を外すと、「まあ、こんなものかな」という程度。
お次は般若寺、とも思ったが、あちらも有名なのはコスモスなので、パスしてしまう。


しかし、それではあまりに「あじさい指数」が低すぎるので、
いまが見ごろ、という矢田寺にも行ってみることにする。
道中、西ノ京を通過、薬師寺があったので、
まあせっかくだし、と寄ってみることにする。
拝観料、おとな800円。駐車料金込みでふたりで2100円。
ううん、けっこう高くね? なんて思いつつ、境内へ。

あまりに有名な五重塔(新しい方)

こちらは古い方。20年ぶりぐらいになるのだろうか。
特別な感慨みたいなのは感じないが、あくまで受け手の問題なのだろう。


案内にしたがって玄奘三蔵院まで向かうが、
そこに飾られているのは、平山郁夫による「大唐西域壁画」。
これがまた、つまらない。サイズはでかいが、中身は平々凡々。
ちょっとした美大生に描かせても、もっと気の利いたの描けるはずだ。
こんなもののために時間とお金を使ったかと思うと、ホントもったいない。


気分を取り直して、さあ矢田寺へ。
薬師寺でよぶんな時間を過ごしているうちに、やや雨足が強くなる。
ああ、後悔…、なんて気持ちは、矢田寺境内に入ると、シュッと消え去る。

見事なあじさい園、である。
青にピンクに、白、紫。大ぶりな花にガクアジサイ、カシワバ…

本堂横のカシワバあじさいなんかも、見事のひと言だ。
珍しい品種を集めた見本園もなかなか楽しい。

なでしこガクアジサイは、なでしこのような花びらが特徴。

ヨウラクあじさいは、いかにもな華やかさ。

青色八重ガクアジサイは、青の発色が見事。

紅の山あじさいは、キュートな赤が印象深い。

城ケ崎なんて、洒落た名前のあじさいもある。

こちらの渦あじさいは、可憐な花が気持ちを和ませてくれる。


三室戸寺のような圧倒的なボリューム感こそないが、
あじさい寺」の肩書にふさわしい、あじさい天国。
気づけば、すっかり「あじさい指数」は満たされてしまった。


すっかりご機嫌で矢田寺を後にし、
カルフール東大阪店とららぽーと甲子園をハシゴしてお買い物。
ふだん行くことのない、郊外型ショッピングモールを満喫したのだった。