南紀白浜・アドベンチャーワールドでパンダ三昧

mike-cat2007-02-02



しばらくぶりのお出かけドライブ、ということで、
和歌山は南紀白浜アドベンチャー・ワールドに向かう。
中国をのぞけば、最多の8頭を誇るパンダランドが有名だが、
もちろんお目当ては、昨年12月23日に誕生したパンダの赤ちゃん♪
小雪のちらつく大阪市内から南へ、阪和道を経由して2時間強、
梅干しの最高級ブランド、南高梅で有名な南部(みなべ)町へ。
高速はここまでで、あとは早咲きの梅や海岸線を横目に一般道を約30分、
アドベンチャー・ワールドのエントランスに、ようやくたどり着く。


時刻は、午前11時50分。やや焦りつつ、入場券を購入する。
正午開始のパンダ・バックヤードツアーに潜り込めるかの瀬戸際。
一日30名限定、当日のみの予約制とあって、やや不安もあったが、
さすが極寒の平日とあって、何とかセーフ。園内を駆け抜け、集合場所へと急ぐ。
このバックヤード・ツアー、パンダ舎の中に入って檻ごしに生パンダとご対面、
さらにおやつを差し上げたりできる、というお好きなヒトにはたまらない催し。
子ども時代にカンカン&ランランで刷り込まれた、僕の中の〝パンダ魂〟が思わず燃える。


まずは2003年9月に誕生した隆浜・秋浜の出産から成長までを綴ったDVDを鑑賞。
パンダ舎横の吹きさらしの中とあって、やや寒さはこたえるが、
それでもパンダの愛らしさに思わず性別&年齢を忘れ、でれでれと顔をほころばせる。
そしていよいよパンダ舎の中へ。

そこにおわすは、現在3歳とちょっとの秋浜(シュウヒン)さん。
だらんとした雰囲気、人間くさい動き、どこか抜けた表情…
何だか、ちっさいおっさんが入った着ぐるみのようだが、何ともたまらない可愛さだ。
人間で言えば、ティーンエイジャーくらいという秋浜だが、なかなかに茶色い。
何でも、生え替わりがないので、汚れたら汚れっぱなしだとか。
ま、パンダが茶色いのはそこそこ慣れっこなんで、気にしない。


スタッフの方から一通り説明をいただいて、いよいよおやつ&撮影タイム。

この竹の食べ方も、とっても人間くさい。
何でも、掌の肉球が発達し、親指の役目を果たすので、
猿や人間などと同様、ものをつかむことができるのだとか。
ものすごい量をひたすら貪り食ってるのだが、
大量に食べる割に、栄養の摂取効率も悪いらしい。
そんなダメなところも、パンダだとかわいく思えてしまうから、不思議ではある。

リンゴなどの甘いものも大好きらしい。珍しく前向きにくれくれをする。
棒に指したリンゴを差し上げると、ひょいひょいと平らげる。

リンゴが終わると再び竹をいただく。横顔もまたたまらない。

そして、食べ飽きてくるとこのだらしない姿勢。
体力消耗を防ぐ意味もあるらしいが、つくづくたれぱんだそのまんまだ。


30分弱の〝面会〟を終えると、限定ステッカーをいただきツアーは終了。
そのまま、パンダランドの表玄関へ向かい、こんどはいよいよ赤ちゃんにご対面だ。

ハァハァ…、はこういう時にこそ使う表現じゃなかろうか。
もうたまらない。あの白さ、あの小ささ、そしてあのキュートな寝顔…
この瞬間でもう帰路についても悔いはないくらいの満足感だ。

一応、ふたごの赤ちゃんなのだが、野生では基本的に子育ては一子相伝らしく、
このパンダランドでも、ふたごは交代交代で母パンダに接するらしい。
だからだろうか、ガラス越しの遠目では一匹だけしか確認できず。

ちなみに母パンダの梅梅(メイメイ)さん、寝姿が乱れまくり。
寝返りで潰したり、というのはないのか、ちょっとだけ心配になってしまったりもする。


横の部屋には、父パンダの永明(エイメイ)。

妻子の眠る隣の部屋をのぞき込む姿、と思いきや、単に竹を要求しているだけとか。
周りにいっぱい落ちているが、それらはお味がお気に召さないらしい。
グルメというか、気ままというか、わがままというか…
ま、それもパンダだからすべて許される、パンダ至上主義の前には小さいこと。


さらに隣の部屋をのぞくと、6歳になる良浜(ラウヒン)さんがお昼寝。

だらしない。ひたすらだらしない上、動かない。
たれぱんだ、というより、だれぱんだだが、それでもいいんだい、パンダだから。


表に出ると、お外で遊ぶパンダにも会うことができる。

はて、岩陰に潜む、その後ろ姿は…
1歳半のこどもパンダ、幸浜(コウヒン)ちゃんである。
さすが若いだけあって、元気いっぱい。

木に登ったり、

ひっくり返ったり、

和んでみたり、

滑り台でだらだらしてみたり…
サービス満点の動きで、観衆を魅了した後は、いきなり脱糞。

この後ろ姿、パンダじゃなかったら許されないレベルのだらしなさ。
ちなみに緑色のブツは、ほとんど未消化の竹だとか。
パンダ舎の入り口にも実は展示してあるのだが、

何というか、その、かぐわしい香りがしてしまっているようだ。


そうそう、その幸浜の隣のスペースには、
先ほどの秋浜のふたごの兄弟、隆浜(リュウヒン)がいる。

こちらはだらしなく寝っぱなし。
もちろん、幸浜と一緒に「幽体離脱〜」とか、
「ちょっとぉ、ちょっとちょっと!」なんてことはやってくれない。
しかし、それでもそのだらしない姿に、
癒やされまくりの和みまくりで、こころのパンダ指数は満足いっぱいになる。


パンダ舎を後にすると、目の前にはサファリワールドのバス乗り場。
パンダ柄のバス前で写真を撮って、さあ出発と、なかなか効率のいい動線だ。
まずはお馴染みの草食動物たちを眺めつつ、バスは進む。
アフリカゾウにシマウマ、キリン、ラクダに水牛、シロサイクロサイ
そしていよいよ肉食動物ゾーン。
百獣の王に密林の王者、世界最速のチーター…
ああ野生の王国、と思ったら大間違い。
所詮、ネコ科の動物は、うちのミケもライオンも虎も同じ。
昼間はだらしなく寝ている。そのひとことに尽きる。

雌ライオンに、雄ライオン。

チーターにアムール・タイガー、ホワイトタイガー…
そこにあるのは、陽だまりで惰眠を貪り続ける姿ばかり。
ま、それはそれで、何となくいいなあ、と思うのがネコ飼いの心情だろうか。


お次はふれ合い広場でペリカンやヤギ、
テンジクネズミの仲間やブタさんなどと和みの交流タイム。
100円也でペレットを購入し、手を動物のよだれまみれにする。
比較的気やすい動物だからいいが、パンダとか、このコーナーにいたら、
ひとつ間違えると、ひと財産使ってしまいそうな雰囲気だ。


そうこうしてると、マリンワールドでイルカ&クジラショーが始まるとの放送。
いそいそとマリンライブの会場に向かう。
会場はやはり平日とあって空席も目立つが、
たぶんいま園内にいるほとんどの客が集合しているはず。
このマリンライブ、かつてはオルカ(シャチ)のショーが目玉だったらしいが、
病死してしまったそうで、現在はカマイルカや(たぶん)ツチクジラのショーのみ。
それでも、イルカの豪快なジャンプなど、見どころは満載だ。

最後はオールスターキャストでまな板ショー、

ではもちろんない。
思わず魚河岸を思わせるが、みなさんちゃんとひょこひょこ水中にお戻りになる。


あとは何だか生臭い海獣館へ。
こちらはパンダランドやマリンライブほどの意気込みが感じられない施設。
ユルいおみやげショップ同様、どよんとした目つきのスタッフも目立つ。
わびしい感じの水槽に浮かぶラッコたちに、やや切ない気持ちも…


そんなわけで、最後はやや尻すぼみとはなったが、
そこはそれ、序盤のパンダ天国だけで、来た甲斐はあたっというもの。
一層寒さを増した風に耐えかね、車に戻ってさあ出発。
まずはすぐ近くのとれとれ市場へ。

ウェブサイトを見る限り、けっこう期待大だったのだが、
ポルトヨーロッパ黒潮市場と比べ、かなり生活密着感高し、という印象か。
さすがみかんの本場だけあって、木の枝で完熟させたみかんのお味は最高、
お気に入りの湯浅醤油の、
あまり市場に出していない、というたまりじょうゆなんかはあったけど、
魚については、地元産へのこだわりがほとんど感じられなかったのが残念。
たとえ安くても、宮城産とか、北海道産のものを、白浜で買う意義は感じられない。


あとは夕闇が迫る中、肌に突き刺さる潮風にも負けず、

千畳敷、三段壁、円月島と観光スポットを駆け足で訪問。
温泉に後ろ髪を引かれつつ、大阪への2時間半ドライブに取り掛かる。
目に焼き付けたパンダの余韻を楽しみながら、
また、赤ちゃんがかわいい盛りになりそうな6、7月の頃を想像しながら、
パンダらけの和歌山を後にしたのだった。