任天堂Wii「おどるメイドインワリオ - Wii」

mike-cat2007-01-06



どうにも活字が頭に入らなかった年末年始、
思いがけず、ゲームにハマってしまった。
ハードは年末、たまたま手に入った任天堂Wii。
テレビ破壊などで話題の、例のWiiリモコンを振り回し、
画面にかぶりついてしまっているきょうこの頃だ。


しかし、ゲームにハマるなんて、何年ぶりだろうか…
もちろん、もともとはかなりのゲーム好きだった。
子ども時代にインベーダー旋風にまともに巻き込まれ、
コロコロコミック連載の「ゲームセンターあらし」に熱き血潮をたぎらせ、
RX-78だの何だの、ファミコン以前の家庭用ゲーム機を数々購入。
ファミコンにディスクドライブ、スーパー・ファミコンにPCエンジン、
PS1にセガサターン、さらにはPS2と〝あの〟ドリームキャストまで…
ドラクエ2、3では行列に並び、徹夜でプレーした挙げ句に、
指に十字ボタンの痕がついてしまった、というオチまでついた。


だが、PS2を買ってぐらいからだろうか、
グラフィックスばかり大仕掛けになり、攻略本が必要なほど複雑化したRPGに幻滅、
アクションゲームは本格的なゲーマーでなければ楽しめないし、
シミュレーションにハマるほど時間が取れなくなってしまうと、
すっかりゲーム機からは遠ざかる毎日となってしまった。
いつしかPS2にはホコリが積もり、ファミコン時代のチープさを懐かしむばかり。
そんな流れもあって、任天堂DSの大ブームにも背を向けていた。


だが、テレビでWiiを見た時、「おやっ?」と思ったのだ。
そう、リモコンを振り回すだけの簡単操作。
Wiiリモコン
「これなら、できるかも?」と、CMの作り手の狙い通りの想いを抱く。
とはいえ、一足先に発売となった、北米での売り切れ続出情報や、
Youtubeなどでも話題になった、リモコン放り投げ事故、
そして国内での売り切れ続出大フィーバー情報を見るにつけ、
「まあ、そのうち縁があったら…」と、気持ちはやや醒め気味になっていた。


それがびっくり、たまたま手に入ってしまったのが運の尽きだった。
まずは「はじめてのWiiパック (Wiiリモコン同梱)」で、リモコンのモーションセンサーにひたすら感心、
ヴァーチャルコンソールで再現される、過去の名作ゲームの数々に感涙をこぼし、
体感型の「Wii Sports」では、筋肉痛になるまで腕を振り回す。
野球ではひたすら無駄なフォロースイングに心血を注ぎ、
ヌンチャクを使ったボクシングでは、
息を切らしながら「打つべし、打つべし」とあしたのジョー気分。
ヌンチャク (シロ)
さらには「クラシックコントローラ」まで買い込み、
スーパーファミコンの名作「F−ZERO」を遊び出す始末となった。


そんな中、さらにハマるきっかけとなったのが、この「おどるメイドインワリオ - Wii」。
5秒の直感プチゲームの数々は、バカバカしくもなかなかに奥深い。
リモコンを〝作法棒〟に見立て、ちょんまげ、大威張りなど、
アホまるだしの格好で身体を傾けてみたり、飛び跳ねてみたり…
ストーリー仕立てとなったステージの数々は、微笑ましくもおかしい。
特に70’sっぽいディスコを舞台にした「ジミー・T」のステージは、
フロアーでネコが「にゃあにゃあにゃあにゃあ♪」とフィーバーする楽しい趣向。
この可愛さとバカバカしさったら、もうたまらない。
そして、高度なテクノロジーに加味された、そこはかとないチープさのバランス。
「これぞ、ゲームの王道!」と思わず叫びたくなってしまう、素晴らしさといっていい。


ステージをクリアするごとに増えてゆくゲームのバリエーションもうれしい。
いわゆる、本筋のプチゲームだけではないのだ。
リモコンを矢に見立てたダーツや、ディープなパズルゲーム、
果ては、紙飛行機チックな操作のフライトアクションまで…
気づけば時間を忘れ、終了後に表示されるプレー時間に愕然。
いい歳こいて、×時間もやってしまった、という罪悪感と、
心地よい疲労感にまみれながら、昼過ぎまでの惰眠を貪るのだった。


大仕掛けばかりがゲームじゃない、ということを、
再認識させてくれるゲームとの出逢いは、生活をちょっと変えててしまうかも…
そんな想いをひしひしと感じながら、またもリモコンを握る。
「いかんなあ…」。そんなことを口にしつつも、目はすっかり画面にくぎづけ。
筋肉痛の身体に悲鳴を上げさせつつ、アホまる出しで踊りだすのだった。