マイベスト本2006!

mike-cat2006-12-31



ということで、マイベスト2006の読書編。
ざっと振り返ると190冊。
映画のあと5本で100本、と同じ感じで目標を逃す。
「文字情報が頭に入らない期」が、12月に来てしまったのが痛かった。
年内読了の予定だったキングの「ダーク・タワー」シリーズが、
3巻で頓挫したままの年越しとなってしまったのが悔やまれる。


1 山本幸久「笑う招き猫」−笑う招き猫
2 朝倉かすみ「肝、焼ける」−肝、焼ける
3 米澤穂信「犬はどこだ」−犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)
4 トマス・H・クック「蜘蛛の巣の中へ」−蜘蛛の巣のなかへ (文春文庫)
5 高瀬ちひろ「踊るナマズ」−踊るナマズ
6 ロバート・J・ソウヤー「ゴールデン・フリース」−ゴールデン・フリース (ハヤカワ文庫SF)
7 古川日出男「二〇〇二年のスロウ・ボート」−二〇〇二年のスロウ・ボート (文春文庫 (ふ25-1))
8 米澤穂信氷菓」−氷菓 (角川文庫)
9 米澤穂信愚者のエンドロール」−愚者のエンドロール (角川文庫)
10 畠中恵「アコギなのかリッパなのか」−アコギなのかリッパなのか
11 ロバート・ゴダード「最期の喝采」−最期の喝采 (講談社文庫)
12 平安寿子「センチメンタル・サバイバル」−センチメンタル・サバイバル
13 奥田英朗「ガール」−ガール
14 村上春樹中国行きのスロウ・ボート」−中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)
15 ジェイムズ・カルロス・ブレイク「無頼の掟」−無頼の掟 (文春文庫)
16 絲山秋子沖で待つ」−沖で待つ
17 東野圭吾「探偵倶楽部」−探偵倶楽部 (角川文庫)
18 古川日出男「ロックンロール七部作」−ロックンロール七部作
19 井上夢人「ザ・チーム」−the TEAM
20 村上春樹世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」−世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
21 黒川博行「封印」−封印 (文春文庫)
22 村上春樹海辺のカフカ」−海辺のカフカ (上) (新潮文庫)海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
23 井上夢人「オルファクトグラム」−オルファクトグラム(上) (講談社文庫)オルファクトグラム(下) (講談社文庫)
24 朱川湊人「わくらば日記」−わくらば日記
25 ヒラリー・ウォー「ながい眠り」−ながい眠り (創元推理文庫)
26 真保裕一「誘拐の果実」−誘拐の果実 (上) (集英社文庫)誘拐の果実 (下) (集英社文庫)
27 東野圭吾ゲームの名は誘拐」−ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)
28 スティーヴ・エリクソン「黒い時計の旅」−黒い時計の旅 (白水uブックス)
29 エドワード・ドルニック「ムンクを追え!」−ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日
30 筒井康隆「銀齢の果て」−銀齢の果て
31 フィリップ・ゴーレイヴィッチ「ジェノサイドの丘」−ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実ジェノサイドの丘〈下〉―ルワンダ虐殺の隠された真実
32 アニー・プルーブロークバック・マウンテン」−ブロークバック・マウンテン (集英社文庫(海外))
33 山本幸久「男は敵、女はもっと敵」−男は敵、女はもっと敵
34 有川浩図書館戦争」−図書館戦争
35 東野圭吾「レイクサイド」−レイクサイド (文春文庫)
36 岡嶋二人クラインの壺」−クラインの壺 (講談社文庫)
37 真保裕一繋がれた明日」 −繋がれた明日 (朝日文庫)
38 戸梶圭太「ちぇりあい ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ」−ちぇりあい―ちぇりーぼーいあいでんてぃてぃ
39 海堂尊チーム・バチスタの栄光」−チーム・バチスタの栄光
40 岡嶋二人「99%の誘拐」−99%の誘拐 (講談社文庫)
41 新堂冬樹「黒い太陽」−黒い太陽
42 ミッシェル・フェイバー「天使の渇き」−天使の渇き
43 荻原浩「ママの狙撃銃」−ママの狙撃銃
44 福井晴敏「Op.ローズダスト」−Op.ローズダスト(上)Op.ローズダスト(下)
45 誉田哲也ストロベリーナイト」−ストロベリーナイト (文芸)
46 三浦しをんまほろ駅前多田便利軒」−まほろ駅前多田便利軒
47 伊坂幸太郎「終末のフール」−終末のフール
48 エリザベス・コストヴァ「ヒストリアンⅠ・Ⅱ」−ヒストリアン・Iヒストリアン・II
49 ダン・ブラウン「パズル・パレス」−パズル・パレス (上)パズル・パレス (下)
50 イモジェン・エドワード=ジョーンズ「誰も知らない五つ星ホテルの24時間」−誰も知らない五つ星ホテルの24時間―匿名ホテルマンの爆笑告白記
51 平野啓一郎「顔のない裸体たち」−顔のない裸体たち
52 車谷長吉赤目四十八瀧心中未遂 」−赤目四十八瀧心中未遂
53 平安寿子「恋はさじ加減」−恋はさじ加減
54 奥田英朗町長選挙」−町長選挙
55 ジョエル・ベイカン「ザ・コーポレーション」−ザ・コーポレーション
56 黒川博行「カウント・プラン」−カウント・プラン (文春文庫)
57 アリス・マンローイラクサ」−イラクサ (新潮クレスト・ブックス)
58 川上弘美「夜の公園」−夜の公園
59 エリック・ラーソン「悪魔と博覧会」−悪魔と博覧会
60 カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」−わたしを離さないで
61 小川洋子「ミーナの行進」−ミーナの行進
62 マーク・カーランスキー「1968-世界が揺れた年」−1968―世界が揺れた年〈前編〉1968―世界が揺れた年〈後編〉
63 桐野夏生「ダーク」−ダーク (上) (講談社文庫)ダーク (下) (講談社文庫)
64 カズオ・イシグロわたしたちが孤児だったころ」−わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)
65 黒田研二カンニング少女」−カンニング少女
66 ジェイムズ・カルロス・ブレイク「荒ぶる血」−荒ぶる血 (文春文庫)
67 瀬尾まいこ「強運の持ち主 」−強運の持ち主
68 ジェフリー・ディーヴァー「クリスマス・プレゼント」−クリスマス・プレゼント (文春文庫)
69 あさのあつこ弥勒の月」−弥勒の月 (文芸)
70 ジャネット・ウォラック「砂漠の女王」−砂漠の女王―イラク建国の母ガートルード・ベルの生涯
71 古川日出男「ルート350」−ルート350
72 豊島ミホ「陽の子雨の子」−陽の子雨の子
73 今邑彩「いつもの朝に」−いつもの朝に
74 藤野千夜「主婦と恋愛」−主婦と恋愛
75 J・G・バラード「楽園への疾走」−楽園への疾走 (海外文学セレクション)
76 井上夢人「プラスティック」−プラスティック (講談社文庫)
77 森絵都風に舞いあがるビニールシート」−風に舞いあがるビニールシート
78 畠中恵「うそうそ」 −うそうそ しゃばけシリーズ 5
79 佐々木譲「制服捜査」−制服捜査
80 ピーター・キング「グルメ探偵、特別料理を盗む」−グルメ探偵、特別料理を盗む (ハヤカワ・ミステリ文庫)
81 真保裕一「栄光なき凱旋」 −栄光なき凱旋 上栄光なき凱旋 下
82 乙一「銃とチョコレート」−銃とチョコレート (ミステリーランド)
83 伊井直行「青猫家族輾転録」−青猫家族輾転録
84 乙一「ZOO」−ZOO 1 (集英社文庫)ZOO 2 (集英社文庫)
85 伊坂幸太郎アヒルと鴨のコインロッカー」−アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)
86 デヴィッド・ベニオフ「99999(ナインズ)」−99999(ナインズ) (新潮文庫)
87 フランクリン・フォア「サッカーが世界を解明する」−サッカーが世界を解明する
88 カーステン・ストラウド「コブラヴィル」−コブラヴィル 上 (文春文庫)コブラヴィル 下 (文春文庫)
89 楽月慎「陽だまりのブラジリアン」−陽だまりのブラジリアン
90 佐々木譲「うたう警官」−うたう警官
91 伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」−陽気なギャングの日常と襲撃 (ノン・ノベル)
92 近藤史恵「天使はモップを持って」−天使はモップを持って (文春文庫)
93 小路幸也東京バンドワゴン」−東京バンドワゴン (1)
94 米澤穂信春期限定いちごタルト事件」−春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
95 米澤穂信夏期限定トロピカルパフェ事件」−夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
96 米澤穂信さよなら妖精」−さよなら妖精 (創元推理文庫)
97 ジュリー・ケナー「ママは悪魔ハンター」−ママは悪魔ハンター
98 光原百合「銀の犬」−銀の犬
99 辻原登「遊動亭円木」−遊動亭円木 (文春文庫)
100 角田光代「ドラママチ」−ドラママチ
101 光原百合「時計を忘れて森へいこう」−時計を忘れて森へいこう (創元推理文庫)
102 乙一「失はれる物語」−失はれる物語 (角川文庫)
103 浅田次郎「あやしうらめしあなめかし」−あやしうらめしあなかなし
104 古処誠二「遮断」−遮断
105 ジョシュア・デイビス「負け組ジョシュアのガチンコ5番勝負」−負け組ジョシュアのガチンコ5番勝負! (ハヤカワ文庫NF)
106 伊坂幸太郎「重力ピエロ」−重力ピエロ (新潮文庫)
107 ジョン・ル・カレナイロビの蜂」−ナイロビの蜂 上 (集英社文庫)ナイロビの蜂 下 (集英社文庫)
108 大崎梢「配達あかずきん」−配達あかずきん (ミステリ・フロンティア)
109 川上弘美「ざらざら」−ざらざら
110 チャールズ・ストロス「シンギュラリティ・スカイ」−シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)
111 アレックス・バーザ「ウソの歴史博物館」−ウソの歴史博物館 (文春文庫)
112 角田光代「夜をゆく飛行機」−夜をゆく飛行機
113 朱川湊人「赤々煉恋」−赤々煉恋
114 日向亘「世紀末大バザール 六月の雪」−世紀末大バザール 六月の雪
115 アニー・チェイニー「死体闇取引」−死体闇取引―暗躍するボディーブローカーたち
116 東野圭吾「赤い指」−赤い指
117 タラス・クレスゴー「悪魔のピクニック」−悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩く
118 戸梶圭太「牛乳アンタッチャブル」−牛乳アンタッチャブル (双葉文庫)
119 平安寿子「あなたにもできる悪いこと」−あなたにもできる悪いこと
120 あさのあつこ「ありふれた風景画」−ありふれた風景画
121 瀬尾まいこ「温室デイズ」−温室デイズ
122 エマニュエル・カレール「口ひげを剃る男」−口ひげを剃る男 (Modern & Classic)
123 マイクル・コリータ「さよならを告げた夜」−さよならを告げた夜 (ハヤカワ・ノヴェルズ)
124 東野圭吾「殺人の門」−殺人の門 (角川文庫)
125 井上夢人「ダレカガナカニイル…」−ダレカガナカニイル… (講談社文庫)
126 アダム・ファウアー「数学的にありえない」−数学的にありえない〈上〉数学的にありえない〈下〉
127 カルロス・ルイス.サフォン「風の影」−風の影 (上) (集英社文庫)風の影 (下) (集英社文庫)
128 乃南アサ「風の墓碑銘」−風の墓碑銘
129 米澤穂信ボトルネック」−ボトルネック
130 宮部みゆき「誰か Somebody」−誰か Somebody (カッパノベルス)
131 ドン・ウィンズロウ「砂漠で溺れるわけにはいかない」−砂漠で溺れるわけにはいかない (創元推理文庫)
132 ランディ・カッシンガム「訴えてやる!大賞」 −訴えてやる!大賞―本当にあった仰天裁判73 (ハヤカワ文庫NF)
133 宮部みゆき名もなき毒」−名もなき毒
134 アンドレイ・クルコフ大統領の最後の恋」−大統領の最後の恋 (新潮クレスト・ブックス)
135 トマス・H・クック「緋色の迷宮」−緋色の迷宮 (文春文庫)
136 田口久美子「書店繁盛記」−書店繁盛記
137 有川浩「図書館内乱」−図書館内乱
138 腹肉ツヤ子「100%ぶっちぎり体脂肪!」−100%ぶっちぎり体脂肪!
139 ネルソン・デミル「ナイトフォール」−ナイトフォール(上) (講談社文庫)ナイトフォール(下) (講談社文庫)
140 森博嗣「すこし変わった子あります」−少し変わった子あります
141 デヴィッド・R.ウォレス「哺乳類天国」−哺乳類天国―恐竜絶滅以後、進化の主役たち
142 村上春樹アフターダーク」−アフターダーク (講談社文庫)
143 三浦しをん三四郎はそれから門を出た」−三四郎はそれから門を出た
144 三浦しをん「風が強く吹いている」−風が強く吹いている
145 堀江敏幸「いつか王子駅で」−いつか王子駅で (新潮文庫)
146 車谷長吉「世界一周恐怖航海記」−世界一周恐怖航海記
147 ジェフリー・ディーヴァー「12番目のカード」−12番目のカード
148 大崎梢「晩夏に捧ぐ」−晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> (ミステリ・フロンティア)
149 ロバート・ライス「ルシタニアの夜」−ルシタニアの夜上 (創元推理文庫)ルシタニアの夜下 (創元推理文庫)
150 朝倉かすみ「ほかに誰がいる」−ほかに誰がいる
151 海堂尊ナイチンゲールの沈黙」−ナイチンゲールの沈黙
152 パトリック・マシアス町山智浩「オタク・イン・USA」−オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史
153 東野圭吾「手紙」−手紙 (文春文庫)
154 ジェイムズ・エルロイ「獣どもの街」−獣どもの街 (文春文庫)
155 有川浩レインツリーの国」−レインツリーの国
156 樋口有介「彼女はたぶん魔法を使う」−彼女はたぶん魔法を使う (創元推理文庫)
157 樋口有介「初恋よ、さよならのキスをしよう」−初恋よ、さよならのキスをしよう (創元推理文庫)
158 北尾トロ「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」−裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫)
159 ジェイムズ・エルロイブラック・ダリア」−ブラック・ダリア (文春文庫)
160 マイケル・ロボサム「容疑者」−容疑者 (上) (集英社文庫)容疑者 (下) (集英社文庫)
161 グレアム・グリーンヒューマン・ファクター」−ヒューマン・ファクター―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)
162 ジェイムズ・サリス「ドライブ」−ドライブ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
163 ジェイムズ・L.スワンソン「マンハント」−マンハント―リンカーン暗殺犯を追った12日間
164 荻原浩「噂」−噂 (新潮文庫)
165 佐藤多佳子「一瞬の風になれ 第1部」−一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-
166 佐藤多佳子「一瞬の風になれ 第2部」−一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-
167 佐藤多佳子「一瞬の風になれ 第3部」−一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
168 クリストファー・バックリー「ニコチン・ウォーズ」−ニコチン・ウォーズ (創元推理文庫)
169 ガブリエル・ガルシア=マルケスコレラの時代の愛」−コレラの時代の愛
170 川上弘美「真鶴」−真鶴
171 ジャック・リッチー「10ドルだって大金だ」−10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)
172 戸梶圭太「バカをあやつれ!」−バカをあやつれ!
173 浅田次郎月下の恋人」−月下の恋人
174 歌野晶午「世界の終わり、あるいは始まり」−世界の終わり、あるいは始まり (角川文庫)
175 ジェームズ・R・チャイルズ「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」−最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか
176 D.W.バッファ「聖林(ハリウッド)殺人事件」−聖林(ハリウッド)殺人事件 (文春文庫)
177 戸梶圭太「誘拐の誤差」−誘拐の誤差
178 三崎亜記「失われた町」−失われた町
179 樋口有介「探偵は今夜も憂鬱」−探偵は今夜も憂鬱 (創元推理文庫)
180 町田康パンク侍、斬られて候」−パンク侍、斬られて候 (角川文庫)
181 海堂尊螺鈿迷宮」−螺鈿迷宮
182 加納朋子「モノレールねこ」−モノレールねこ
183 東野圭吾「使命と魂のリミット」−使命と魂のリミット
184 平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」−独白するユニバーサル横メルカトル
185 スティーヴン・キングダークタワー1 ガンスリンガー」−ダーク・タワー1 ガンスリンガー (新潮文庫)
186 スティーヴン・キングダークタワー2 運命の三人」−ダーク・タワー〈2〉運命の三人〈上〉 (新潮文庫)ダーク・タワー〈2〉運命の三人〈下〉 (新潮文庫)
187 ローリー・リン・ドラモンド「あなたに不利な証拠として」−あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
188 絲山秋子エスケイプ/アブセント」−エスケイプ/アブセント
189 佐々木譲警察庁から来た男」−警察庁から来た男
190 蒼井上鷹ハンプティ・ダンプティ塀の中」−ハンプティ・ダンプティは塀の中 (ミステリ・フロンティア)


ざっと振り返ると、翻訳ものが60冊弱。
昨今の翻訳ミステリの低迷もあってか、やたらと選択肢が狭かった気がする。
とはいえ、そんな中でも面白い本は、やっぱり格段に面白い。
上半期ベスト1の小川洋子「ミーナの行進」もよかったが、
散々悩んだ挙げ句、ベスト1は〝あの作品〟になった。
マイベスト10は以下の通り。
ことし刊行じゃない本で面白かった本も多々あるが、
あくまでも2006年刊行に限って、のランキングだ。


カルロス・ルイス・サフォン風の影 (上) (集英社文庫)」「風の影 (下) (集英社文庫)
風の影 (上) (集英社文庫) 風の影 (下) (集英社文庫)
小川洋子ミーナの行進
ミーナの行進
③アダム・ファウアー「数学的にありえない〈上〉」「数学的にありえない〈下〉
数学的にありえない〈上〉 数学的にありえない〈下〉
平山夢明独白するユニバーサル横メルカトル
独白するユニバーサル横メルカトル
絲山秋子沖で待つ
沖で待つ
カズオ・イシグロわたしを離さないで
わたしを離さないで
森絵都風に舞いあがるビニールシート
風に舞いあがるビニールシート
ローリー・リン・ドラモンドあなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
光原百合銀の犬
銀の犬
⑩フランクリン・フォア「サッカーが世界を解明する
サッカーが世界を解明する
⑩ジャック・リッチー「10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)
10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)
米澤穂信ボトルネック
ボトルネック

次点:エリック・ラーソン悪魔と博覧会」、三浦しをん風が強く吹いている」、佐藤多佳子「一瞬の風になれ」


ベスト3はほぼ横一線、というところか。
本への想いを存分に詰め込んでいる分、「風の影」に軍配が上がった感じだろうか。
「ミーナの行進」も忘れ難い魅力の満ちあふれた作品だったので、気持ち的にはやや微妙。
「数学的にありえない」はバカミス的な楽しみもふんだんに盛り込まれいて、
一気読み度ではナンバー1だったが、まあ微妙に軽い感じもしたので3位にしてしまった。


〝このミス〟1位の「独白するユニバーサル横メルカトル」の衝撃は大きかった。
これだけの要素を詰め込みながら、単なる悪趣味に終わらないその物語の力にひたすら感動。
沖で待つ」「わたしを離さないで」は上半期にベスト5入りした作品。
順位はつけてしまったのだが、これもベスト3に負けないくらい好きな作品ではある。
〝このミス〟〝文春〟の海外編で2冠に輝いた「あなたに不利な証拠として」も、
その深い味わいと、切ない余韻に酔ってしまった、ことし屈指の傑作。(当たり前だが…)


「銀の犬」も完成度としては微妙な部分もあるのだが、
物語の持つ圧倒的な魅力に、ファンタジー嫌いの僕でも思わず降参。
「サッカーが世界を解明する」はワールドカップ・イヤーにふさわしく、ことしのベスト・ノンフィクション。
「10ドルだって大金だ」も、クールな魅力に満ちた作品だった。
(ああ、そういえば「クライム・マシン」をまた次の年に持ち越してしまった。)
ボトルネック」は、まさか、という世界観に打ちのめされた青春小説の傑作。
次点に挙げた作品も、いずれもが夢中になってしまった本ばかりなので、とりあえず挙げておく。
ことし刊行ではないが、朝倉かすみ肝、焼ける」も独特の余韻が気持ちのいい1冊だった。


ついでに、各ベスト10のおさらいもしておく。
まずは「週刊文春
国内編
1.「名もなき毒宮部みゆき
2.「狼花 新宿鮫Ⅸ」大沢在昌
3.「チーム・バチスタの栄光海堂尊
4.「赤い指」東野圭吾
5.「一応の推定」広川純
6.「乱鴉の島」有栖川有栖
7.「独白するユニバーサル横メルカトル」平山夢明
8.「邪魅の雫京極夏彦
9.「Op.ローズダスト」福井晴敏
10.「シャドウ」道尾秀介


海外編
1.「あなたに不利な証拠として」ローラ・リン・ドラモンド
2.「風の影」カルロス・ルイス・サフォン
3.「数学的にありえない」アダム・ファウアー
4.「12番目のカード」ジェフリー・ディーヴァー
5.「10ドルだって大金だ」ジャック・リッチー
6.「緋色の迷宮」トマス・H・クック
7.「奇術師の密室」リチャード・マシスン
8.「クリスマス・プレゼント」ジェフリー・ディーヴァー
9.「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ
10.「荒ぶる血」ジェイムズ・カルロス・ブレイク


国内編2位の大沢在昌の「新宿鮫」シリーズは、4冊目で挫折したまま。
チーム・バチスタ」は、シリーズその後2作品の雑さがどうにも気になる。
「Op.ローズダスト」は、そんなに面白かったかな、という感じだろうか。
「シャドウ」は読もう、読もうと思ったまま、2007年に持ち越し。
海外編では「12番目のカード」が確かに面白かったけど、
まあディーヴァーだから評価を厳しくして、マイベストには入れなかった。


次は「このミステリーがすごい」のベスト10
国内編
1.「独白するユニバーサル横メルカトル」平山夢明
2.「制服捜査」佐々木譲
3.「シャドウ」道尾秀介
4.「狼花 新宿鮫Ⅸ」大沢在昌
5.「銃とチョコレート」乙一
6.「名もなき毒宮部みゆき
7.「贄の夜会」香納諒一
8.「怪盗グリフィン・絶体絶命」法月綸太郎
9.「赤い指」東野圭吾
10.「夏期限定トロピカルパフェ事件米澤穂信
10.「デッドライン」建倉圭介


海外編
1.「あなたに不利な証拠として」ローリー・リン・ドラモンド
2.「クリスマス・プレゼント」ジェフリー・ディーヴァー
3.「荒ぶる血」ジェイムズ・カルロス・ブレイク
4.「風の影」カルロス・ルイス・サフォン
5.「数学的にありえない」アダム・ファウアー
6.「12番目のカード」ジェフリー・ディーヴァー
7.「奇術師の密室」リチャード・マシスン
8.「天使と罪の街」マイクル・コナリー
9.「絞首人の1ダース」デイヴィッド・アリグザンダー
10.「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ


国内編2位の「制服捜査」は、確かに渋くていい作品。
「うたう警官」「警察庁から来た男」のスピンオフ的な位置だが、
「制服捜査」の方が完成度も高くて、読ませる作品に仕上がっている。
6位の「名もなき毒」は、文春では1位の作品。
面白かったけど、まあ何となく地味かな、という印象も強い。
つらさもわかるが、生活の苦労のない人に感情移入しきれない部分もある。
海外編では「クリスマス・プレゼント」の高評価にやや戸惑いも。
確かによかったけど、そこまでかな、という気はしてしまう。
未読ではマシスンの「奇術師の密室」が気になる1冊だろうか。


最後に「本の雑誌」のオールジャンル・ベスト10。
1.「一瞬の風になれ」佐藤多佳子
2.「奇跡の自転車」ロン・マクラーティ
3.「アイの物語」山本弘
4.「完璧な赤」A・B・グリーンフィールド
5.「愚者と愚者」打海文三
6.「イリアムダン・シモンズ
7.「ぼくと1ルピーの神様」V・スワラップ
8.「アジア新聞屋台村」高野秀行
9.「鴨川ホルモー万城目学
10.「風魔」宮本昌孝


「一瞬の風になれ」は、マイベストでは次点にしたが、ベスト1でもおかしくない傑作。
「しゃべれども、しゃべれども」の映画化と合わせ、佐藤多佳子は一気にブレイクの兆しかも。
「奇跡の自転車」「完璧な赤」と気になりつつ先延ばしの2冊が上位にランクイン。
そうそう「ぼくと1ルピーの神様」も気になっていた作品だった。ああ読みたい。
ダン・シモンズは好きな作家だけど、
ハイペリオン」のシリーズだけは2度挫折の前科があるので黙殺。
その他の未読本で気になったのは「アイの物語」。近々読むぞ、と自分に言い聞かせる。


目標の200冊には届かなかった2006年だが、全般的にはまずまずだったかも。
来年は200冊という数字以上に、面白い本を探して、本屋めぐりをしたいな、と決意。
その前に、家にある積ん読本をどうするか、という最大の課題もあるのだが…