切り替え決意!のiPodナノ


iPodナノの4GB(ブラック)を購入した。
現在、プレイリストを続々と作成中。
軽いし、液晶もカラーだし、ああうっとり…
と、すでに浮かれまくっているのだが、
もちろん、ここに至るまでには紆余曲折があったのだ。


現在のパソコン環境について、まず説明しておくと、
まずは、奥さまが主に使うシャープ製のオールインワンノート
そして、仕事用のウィンドウズPCの東芝製サブノート、
それに加え、パワーマックG4のデスクトップが置いてある。
このマック、5年前にウン十万円で購入したものなのだが、
増設してあるメモリやHDDはともかく、CPUクロックは533MHzとやや微妙、
ネット環境用にインストールしたOS.XのVer.10.3についていけず、
動作が滞ることも多々あるので、このところもっぱらiPod専用と化している。


で、そんな感じでここ1年ほどはやってきたのだが、
きょう新しいCDを買ってきたので、
プレイリストに落とそうと起動してみたら、何か画面がチラつくのだ。
ディスプレイの電源ボタンも変な点滅をしてたかと思ったら、突如ダウン。
本体の動作音に変化はないので、
ディスプレイをいじってみるが、依然画面は真っ黒のまま。


仕方がないので、再起動をかけたのが運の尽きだったのか…
お馴染みジャーン♪ の後、ディスプレイに信号が走ると、
本体まで電源がダウンし、もう一度再起動がかかる。
これが、何度も何度も繰り返される。再起動の無限地獄である。


たまらずアップルのサポートに電話すると、
保証期間切れということもあってか、やたらと冷たい対応を受ける。
ろくに説明を受けないうちから、
あっさりと「どうしようもないですね」と言い放つと、あとはカネカネカネ…
ディスプレイを切り離せば、本体は普通に動作しているようなのに、
特に対策も示さないまま、修理を強調する。


修理がイヤなわけでもないが、値段が強烈なのだ。
ディスプレイで5万、本体にも問題があればさらに5万。
その上、修理には最低でも2週間はかかるだろうとのこと。
だが、不親切では右に出るものがないアップルのことだ、
これだけで済むはずがない、という不信感もこちらにはある。
とりあえず、決断保留ということで、電話を切ることにした。


5年近く使っている機械だし、マックにはそれなりの愛着もある。
しかし、一方でヘタすれば10万かけてiPod専用機を修理、
という、何とも微妙な出費を強いられることになるわけだ。
しばし、どよんとした気分で、思い悩む。
仕事用のブリーフケースを新調するため、
心斎橋まで出かける予定だったのだが、そんな気分も吹っ飛んだ。


ひたすら悩んだ末、出した結論が、iPodをナノに買い換え、である。
そして、これを機にマックと訣別、という冷酷な決断。
いや、別にiPodは買い替えが必須な訳じゃないが、
3年前に買った分厚い白黒ディスプレイ30GBなので、
(勘違いして、40GBだと思っていたのだが…)
だいぶ傷も目立つし、重いし、電池は要交換だし、
PCのハードディスク容量を考えると、微妙な感が強かったのだ。


iPodナノを買えば、間違いなく3万はかかるし、
加えてITMSで購入した曲も、たぶん買い直しが必要となる。
しかし、最低5万という修理と比べれば、
将来的な部分を考えても、損した感が少ないのも確かなのだ。
持ってるCDのほとんどを入れっぱなし、というiPod環境も捨てがたいが、
実際ほとんど聴かない曲で25GB近くは使っているのを考えれば、
むしろ4GB程度あれば、ほとんど用は足りる、ということになる。


さっそく、持ち前の忘れっぽさを生かし、
イヤな気分を振り払い(というか忘れ)、なんばのビックカメラへ出向く。
ハードディスクの問題まで忘れ、一瞬U2バージョンとかにも気が行くが、
何とか理性的な判断能力を取り戻し、ブラックの4GBを購入。
その足で、店内にあるソフマップの買い取りセンターにも立ち寄る。


もちろん質問は、マックが売り物になるかどうか。
「とても値段つかないですよね…」と、
おずおず切り出すと「とんでもない」とありがたい返事が返ってくる。
何でも、リカバリーCDさえあれば2万円くらいで買い取ってくれるとか。
ありがたい。ひたすらありがたい。
買った値段を考えると何だが、パソコンなんてこんなものだ。
費用を払って処分するより、どれだけ助かるか。
iPodナノの代金もこれでほとんど償却できるし、とご機嫌になる。


家に帰ってさっそく新しいiPodをいじり始める。
ホコリをかぶったCDをひっくり返し、あれとこれとと落とし込む。
何だか、すごく新鮮な気分がしてきて、やたらうれしい。
さらにマックが鎮座していたスペースも空くかと思うと、
まるでいいことだらけのような気がしてきてしまうから不思議だ。


思い立って、マックを起動してみると、
5分か10分程度ならディスプレイがチラつきつつも、使える程度に復活。
今後どうするか、まだまだ悩む余地は残すが、とりあえず問題解決だ。
新しいプレイリスト、軽くてカラーのiPodナノも手に入り、結果オーライ。
本当に結果オーライかどうかの検証はさておき、
とりあえずの幸せに浸りながら、iPodの光沢に目を細めるのだった。