気づけばもう12月まであとわずか…。

mike-cat2005-11-30

晩秋気分を味わいに、京都紅葉三昧に出かける。


おけいはん〟こと京阪の特急に乗って、出町柳へ。
ここから叡山電鉄に乗り換え、八瀬比叡山口行きに乗り込む。
京阪の車窓からもちらほらと紅葉が見えていたのだが、
叡山電鉄に乗ると、車窓から見える紅葉も雰囲気が違う。
京都の市内だというのに、乗ってくる中学生とかも、
とってもローカル感が漂っている感じで、小旅行気分も盛り上がる。
八瀬比叡山口を下りると、もみじにかえで(だったと思う)などなどがお出迎え。
ことしは気候のせいか、あまり紅葉の具合がよくないらしいが、
それでも色とりどりの紅葉を見ていると、思わず顔がほころぶ。


ここから叡山ケーブルに乗って、ケーブル比叡へ。
急斜面を登ること約9分間の旅は、これまた味わい深い。
そこかしこから、紅葉に染まった山肌が見え、思わず声が挙がる。
すぐ近くにも赤く色づいた葉を目にすることができ、気分は上々だ。
ケーブル比叡に到着すると、もうかなりの標高になる。
八瀬あたりの景色なども一望できる。
この日は日が差したり、陰ったり、といまいちの天候となったが、絶景そのものだ。


これが叡山ロープウェイに乗ると、さらに〝絶景〟感は強まる。
オレンジ、黄色、朱色が入り交じった光景にこんどは思わず言葉を失う。
たった3分間の空中遊泳ではあるのだが、文句なしの紅葉スポットだ。

山頂にたどり着くと、ガーデンミュージアム比叡が目の前にある。
ケーブルカーの切符売り場で、
「セットで買えば60円で入れるから!」と営業され、入場券は購入済みだ。
ただ、きょう11月30日をもって、冬季は休園ということで、やや寒々しいムード。
入り口では「お寒い中をようこそ」と、カイロをいただく。
たぶん第3セクターとかのはずだが、とてもそうとは思えない心遣いに感謝する。


もうややきつめとなったローズガーデンを抜けると、右に琵琶湖が望める。

暗い雲がかかっているせいで、眺望は十分とは言えないが、何となく得した気分。
展望台に登ると京都や大阪方面まで一望できる。
ひなげしやラベンダーそっくりのアメジストセージなどを楽しみつつ、
ガーデン内を散策していると、あまりの寒さで感覚が麻痺してくる。
時間があれば延暦寺まで、と思っていたがこちらはパスし、下山する。
下山時のロープウェイ、ケーブルカーは、もうすでに夜景モードだ。
京都の街の灯りが、なかなかのムードを醸し出す。


ここから向かうは、清水寺のライトアップ。
京阪とタクシーを乗り継いで、清水坂の下へ到着する。
相も変わらずのベタベタ観光地だが、それはあまり目に入れない。
人混みの中を、ひたすら清水寺へ向け、足を進める。
境内に入ると、そこかしこに写真に最適な紅葉スポットが出現。
ヒトのすき間を縫って、紅葉を写真に収める。


清水の舞台は、もう写真撮影に燃える人びとでごった返している。
ゆっくり観ていると、気づけばカメラを持つヒトにスポットから押し出されていく。
それでも、まずは〝ゆっくり観るため〟に来ているので、負けずに押し返す。
(まあ、結局は写真も撮るのだが…)

清水の舞台と、京都市内を一望できるスポットはもう順番待ち状態。
それでも、関西の常でおばはんが横からグイグイと入り込む。
仕方がないのでやんわりと一喝し、時を待つ。
ビデオカメラで何分も撮っている人もいるのだが、こういう人は何がしたいのだね?
その後、全然肉眼で見ることなく、その場を去っていったのだが…


紅葉のトンネルのようになった階段を下り、舞台と紅葉を下から眺める。
やはり〝ことしは色づきが悪い〟の評判通りではあるのだが、
それにしたって、すばらしい光景であることには変わりない。
とにかく寒いのがたまらんのだが、たっぷりと目の保養につとめる。


境内を出て、二年坂から高台寺を横目に八坂神社へ抜ける。
ここらで寒さとともに空腹感が募ってくるので、気持ちはすっかりそっちモード。
思いっきりベタにひさごで親子丼と思ったのだが、すでに営業時間終了。
そのまま四条通に出て、祇園界隈で、ということに。
ここで思いついたのが、みたらしだんごの「みよしや」&一銭洋食のスナックコンビだ。
「みよしや」の行列もたいしたことなかったので、最後列に並ぶ。
数年前と比べ、ずいぶんお店のひとが増えた印象だ。
以前焼いていたおバアちゃんは、勘定のとこで客に声をかけるだけ。
まあ、事業拡大、というとこか。
しかし、お味の方はかわらずおいちい。
きな粉付&きな粉なしで食べたが、
相も変わらずいい塩梅に上品で、いい塩梅に下世話なおいしさだ。


団子がなくなっても、意地汚くみたらしときな粉を貪り、
向かうはすぐ近くの「壱銭洋食」。
ここもえらく久しぶりだが、入るといきなり「人数分、焼いていいですか?」と聞かれる。
どうやら、冷やし飴のみ、とかいうのはあんまり選択肢にないらしい。
温かい飲み物がないのに、ちょいと不満を覚えつつ、かぶりつく。
なぜか着物を着たマネキンがそこら中の席に座っていて、
微妙に視線が気色悪いんだが、気にしないようにして食べる。

タマゴ、こんにゃく、揚げ玉、干しエビ、紅しょうががソースまみれになってる。
かなりスパイシーな印象だし、ソースが濃すぎるのだが、
これはこれでいい意味での下世話な味が追求されていて、好感が持てる。


やや消化不良への不安を抱きつつ、四条大橋へ。
夜の賀茂川の眺めをちょいと楽しむ。
先日の旅行でセーヌ川ライン川を楽しんだので、その延長戦、という感じ。
まあ、やっぱり川の規模が違うんで、まあこんなものかと。
何だかよくわからない感慨を胸に、帰路に着いたのだった。