旅行5日目♪

mike-cat2005-11-17



朝8時すぎのタリスでブリュッセルMIDIを出発、アムステルダムへ。
朝ご飯は駅にある自然派デリEXKIでサンドイッチなど数種。
アムステルダムまでは2時間半少々の旅となる。
パリ−ブリュッセル間と比べ、列車のスピードはだいぶ遅めかも。
何だか、ローカル感漂う2等車で、買い込んだおやつをだらだらつまむ。


10時過ぎにアムステルダム・セントラルの駅に到着。
駅の雰囲気は、パリ北駅、ブリュッセルよりもいい感じ。
どこか雑然とした雰囲気の駅だが、さすが花の国オランダだ。
駅のお花屋さんからして、どこか違う。何かこう、大胆なセンスを感じる。


ホテルはダム広場のDIE PORT VAN CLEVE、まずはトラムで向かう。
あっという間に広場に到着。何だ、トラム無駄だったかも…。
ホテルの案内には「ダム広場に面した〜」とあったので、周りを見回す。
ない。まったくない。どう探しても見当たらない。
じゃあ、よくある〝ちょっと誇張された〟案内かと思い、
細かい路地を含めて、大荷物を抱えながらう、ろうろうろうろ…
よもや、と思って王宮と新教会の間を抜けていくと、あった!
これ、非常に微妙な説明だと思う。
王宮と新教会の裏までを含めて〝広場〟なら、面しているけど、
いわゆる広場の中心からは、目に入りようがないし、
これは厳密にいえば〝広場の外〟じゃなかろうか…、などとブツブツ。


やたらととろくさいフロントに荷物を預け、さあ出発。
お目当ては、奥さまの愛するミッフィーのショップ De Winkel van Nijintjeだ。
24番のトラムに揺られること10数分(くらいだったと思うが…)、
Stadionwegで下車すると、左後方に看板が見える。
お買い物するミッフィー、じゃなかったナインチェの絵がキュート♪

店内をのぞくと、そこはミッフィー天国。
ファンにとっては、色々な意味でたまらない空間になっている。
品数そのものは、先日の神戸のミッフィー展も遜色ないのだが、
味わい深いディープな品ぞろえが、ファンを魅了する。
「ナインチェ、ナインチェ♪」と耳について離れないBGMもかかり、
もう、気分はすっかりナインチェちゃんだ、ってどういう気分だ?

風船とか、ベビーグッズとか(これは日本の通販も充実してるが)、
コインとか、何とオランダ名物のデルフト焼きなんかも置いてある。
しかし、これだけあると、もう取捨選択ができなくなる。
アレも欲しいし、コレも外せない、アレだって日本では買えない…
先に〝色々な意味でたまらない〟と書いたのは、これが理由。
結局、散々悩んでかわいいじょうろやコップなど10点ほどを購入する。
ミッフィー展の時ほどスパークできないのは、さぞかし残念だろうな、と同情する。


ここから散歩がてら歩いてアルベルト・カイプ通りへ向かう。
さすが低地&平地のオランダ、自転車が多い。
多いのはいいのだが、やたらと後ろからチリンチリン鳴らされる。
何だよ、と思ってみると、歩道が歩行者と自転車でかなりきちり二分されてる。
なるほど、自転車の道を歩いていたから、というわけだ。
よく見ると信号も、自動車と自転車と歩行者でしっかり区分けされてる。
自転車利用者の権利が、かなりのレベルで保証されている様子だ。
そういえば、トラムに自転車ごと乗ってくる人もいたり、
偉く立派なチェーンで道ばたに自転車を止めていたり…
ただ、かといって日本みたいに放置自転車が目立つわけでもなく、
中国(もしくは大阪の市内)みたいに、
自転車軍団が我が物顔で車道まで占領しているわけではない。
そこらへん、やはり成熟した社会、みたいな印象を覚えたりもする。


アルベルト・カイプ通り、というのはいわゆる〝市民の台所〟らしい。
まあ、どこのどの市民までの台所か、と考えると微妙だが、
2、300メートルぐらい続く、ファーマーズ・マーケットみたいな感じだ。
お花や、オランダ名物のチーズや、ソーセージ類を始めとする食品類に、
衣類や雑貨などを売る屋台などが、道の中央両面に並び、
その裏のところにカフェなどの飲食店が並ぶ、といった配置になっている。


で、さっそく通りに入ってすぐの〝ハーリング(にしん)ドッグ〟の屋台へ。
実は、オランダでの一番のお楽しみがこれだった。

以前、イスタンブールの小舟に浮かぶ鯖ドッグの話を聞き、よだれを垂らしたものだが、
この鰊ドッグも聞いた瞬間〝必食リスト〟の上位にランクされていた。
具は三枚に下ろした生にしん、縦割りになったきゅうりのピクルス、オニオン。
これをドッグパンに挟んでガブリといく。
一瞬、オエッと思うヒトもいるかもしれないが、これが美味い。
脂の乗ったにしんと、ピクルス&オニオンのピリッとした味わいがものすごくいい。
にしんと言えばこれまで、
身欠きにしんの煮付けか、開きの干物ぐらいだったので、かなり新鮮な衝撃。
生臭さに関しては、けっこう新鮮な魚をさばいている様子で、気にならなかった。


その後は通りを散策、もうちょっと何か食べたいな、と思ったら発見。
ベルギーでも食べた、フリッツのお店。
通りが途切れるところに、でっかい立体看板が出ている。

得体の知れない何たらバーガーと一緒に注文すると、
出てきたのは何と、揚げハンバーグのハンバーガー。
肉も何を使ってるのかわからないし、スパイスも不思議なお味だが、なかなか悪くない。
で、フリッツだ。
マヨネーズの何とも言えない濃厚さと、下世話なフリッツの味に思わず感激。
感激していたら、下の方からピーッ、ピーッと聞こえる。
巨大スズメみたいな鳥が、フライの分け前を要求している。
うちの猫にもひとり、「ギャーーーーーッ」と叫んで、
ご飯やおやつを要求するヒトがいるのだが、どうも僕はこれに弱い。
鳥にも「ピーーーーッ」とやられて、あっという間に屈する。
動物(もしくは鳥)になめられやすい、チョロいやつであることをあらためて自覚…


で、先ほどからパラついていた雨がひどくなったので、近くのカフェへ。
オランダ名物チーズを食わんとね、ということで、
チーズと野菜のサンドイッチなどをバラバラと注文する。
比較的プレーンなチーズだったが、まあやっぱり美味しいね、というのが率直な感想。
印象度、という意味ではやや弱かったのも確かなんだが…
ショコラ・ショーはパリよりも薄めのチョコレートミルク、みたいな感じだ。


ここから少し歩いて国立博物館周辺へ。
けっこう時間がタイトなため、博物館はパスし、カナルバス乗り場に向かう。
料金はひとり16ユーロと、やや高めだが、翌日正午まで乗り放題、というのがナイスだ。
これまたオランダ名物の運河からの街並みを眺めながら、ワーテルロー広場へ。

道を歩いているときとは違う景色に、
「ああ、オランダだ」と何の変哲もない感想を漏らす。
やっぱり、ハウステンボスの運河とは味わいの深さが全然違う。当たり前だが…


で、ワーテルロー広場からは再び徒歩でシンゲルの花市場へ向かう。
ムント塔を眺めつつ、花屋さんがどこまでも続く通りへ。
晩秋にもかかわらず、見事としかいいようのないほどの種類の花が飾られた花屋、
圧倒的な種類と量で見るものを圧倒する球根の数々には、感嘆の声がもれる。

運河沿いに並ぶ花屋の反対側には、土産物店も立ち並ぶ。
雑貨とかもあって、なかなか楽しめる市場になっている。


ここからムント塔に戻り、目抜き通りのカルファー通りへ。
木曜以外は17時か18時に閉店するということもあって、早くも閉店気配が漂う。
地元のスーパーHEMAでまずは雑貨探し。
ちょっと寒いので、イートインのデリでコロッケや紅茶などをいただく。
コロッケはカレークリーム、みたいな感じなのだが、どこか不思議な味わいだ。
散策を続けると、Ajaxのファンショップを発見。
そこまで広くはないのだが、レプリカのユニフォームなどがずらり。
ちょっと変わった感じのTシャツなどを購入する。


ここでいったんホテルへ戻り、夕食に向かう。
名物(らしい)パンケーキを食べに、「アンネの家」近くの「パンケーキベーカリー」。
パネクックとかいうらしい。しかし、正直いってお味は微妙。
できそこないの分厚いクレープというか、全然ふわっとしてないパンケーキというか…
お腹は満杯、でもちょっともの足りない気持ちを抱えて、ホテルへの道を戻る。


途中でまたも地元スーパーAlbert Heijnへお立ち寄り。
なぜかやたらと美味しかったオランダマヨネーズ(酢なのか、油なのか、なぜか味が違う)、
サラダ用のミックススパイス、変わった感じのスープなどをドカドカと買い込む。
で、チーズ売り場がやたらと充実しているので、
たまらずパンとカマンベール風のチーズや、ヨングチーズ、サラミなどを購入する。
翌日は朝が早いので、バスの中で食べる朝ご飯。
冷蔵庫がないので、やたらと冷たいホテルの部屋の窓際に置いておく。
このへんでやたらと強烈な睡魔に襲われ、ベッドに身体を沈めたのだった。