ブリュッセル2日目♪

mike-cat2005-11-16



朝から天気がくるくる変わる。
晴れていたかと思えば、気づくと雨がしとしと、
突然ザーッときたりしたかと思えば、またまた晴れ間がのぞく。
かさを出したり、しまったり…。ちょっとせわしない一日になってしまった。


で、朝ご飯はもちろんワッフルでしょ♪ と思って外出すると、雨が降る。
思っていたほどそこら中にワッフル屋があるわけでもなく、困った状況に。
しかし、グランプラス近くの証券取引所に、なかなかの雰囲気のカフェ発見。
Le Grand Cafeに場所を定め、朝食をいただくことにする。
しかし、入ってみると意外と閑散とした雰囲気…
メニューもどこかおざなりで、不安がムクムクと頭をもたげてくる。
注文はもちろんワッフル。チョコレート&バナナと、フルーツと生クリーム使ったやつ。
大丈夫かな、なんて思っていると、アツアツのワッフルが登場する。


まずはひとくち、なんて思って食べ始めると、おいちい、止まらない。
気づいたら、あっという間に平らげてしまい、しばし放心状態に陥った。
いや、見た感じもけっこうおざなりだし、特別な印象はないのだ。
しかし、味がこなれている。
味のツボをしっかりとらえているというか、焼き加減とかが絶妙なのだ。
つくづく、本場の味というものの奥深さを見た感じだ。


その後は界隈の雑貨店や、
ヨーロッパ最古というパッサージュにも行ってみる。
ノイハウスとか、デルボーとか、劇場だとか、
なかなかの店が並んでいるのだが、何となく活気のないのが気になる。
ちょっとゴシックっぽい雰囲気を楽しんだだけで終了…


で、こんどは近くにそびえ立つ
Cathedrale S.S. Michel et Gudule(サン・ミッシェル大聖堂)へ。
目の前の公園が工事中でちょっと見苦しい点はあるが、これもまた壮観だ。
ゴシックの粋を極めているかどうかは知らないけど、
白く光る外観、見事としかいいようのないステンドグラスなど内部装飾…
単純にああ、すごいな…と思う半面、
宗教的意図とか、そこらへんも理解せずに見ていて、どうなのかな、と疑問も。
まあ、それを言い出したら、ヨーロッパの美術なんて見られなくなるのだが。


ここから急な坂を上って丘の上へ。
ベルギーチョコレートの老舗Maryへ出向く。
1942年、一番乗りでベルギー王室の御用達を受けたお店らしい。
世界進出どころか、この一店舗だけ、という頑固さもナイス。
白を基調とした店内は、とてもクラッシックな雰囲気があって、いかにも老舗という感じ。
オーストリアデメルなんかでも見られる〝猫の舌〟チョコや、
基本の板チョコ、トリュフチョコなどをどんどん買い込む。
多店舗展開しない分、海外発送はしてくれるんだと。送らなかったけど。
中央テーブルには、カカオの実を模したチョコレートが!
あんまりにもかわいいので、お願いして写真撮らせてもらった。

お味、はもちろん文句なし。
僕の大好きな紅茶、シトロン系のトリュフも繊細すぎず、強すぎずのちょうどいい塩梅。
オレンジピール、レモンピールのチョコがけも、たまらない。
特にオランジェットは、フランスの名店メゾン・デュ・ショコラといい勝負だと思う。


ここから国会議事堂、ブリュッセル公園、王宮とゆっくり散策。
とにかく寒いのは困りものだが、雨も止んで晴れ間が出たため、景色は最高だ。
王立美術館、楽器博物館などを横目に、
ノートル・ダム・デュ・サブロン教会手前を曲がってグラン・サブロン広場へ向かう。
ちょっと手前に雰囲気のいい紅茶屋さんがあったので、のぞいてみる。
店名はUnivers du Theだそう。店員のおニイちゃんが、ガンガンお勧めを出してくる。
迫力に負けたわけでもないのだが、
ブルーエの花が入ったアールグレイと、柑橘系のフルーツを織り込んだ紅茶を購入。
ストックバック式の袋の使い方まで親切に教えてくれる。
いや、未開人じゃないんだし、日本人だってそのくらい知ってるよ、といいたくなるけど、そこはガマンだ。


グラン・サブロン広場はお菓子の名店がずらりと並ぶ。
Wittamerでベルギー銘菓スペキュロースや、フィナンシェなどを購入、
その足でそのまんま銀座でもお馴染みPierre Marcoliniと思ったが、ふたたび雨。
ランチタイムということもあり、たまらず近くのレストランへ。
ここはお店の名前を失念してしまった。
食べたのはCarbonnades Flamandes(カルボナード)というやつ。
黒ビールで牛肉を煮込んだ料理だ。あとはサーモンのグリエ。
基本的にはビール呑まないタチだが、ベルギービールも一応いただく。


まず驚いたのは、ビールの香り高さ、麦の甘みだ。
それでいて、バドワイザーとかあたりと比べても、圧倒的に口当たりが柔らかい。
ちなみに銘柄も覚えていないところが、ワキの甘さを存分に発揮しているが…
しかし、これ呑んだら、とても日本のビールが武骨に思える。
まあ、好みというものもあるし、ビール呑まない僕がえらそうにビール語るのもよくない。
ただ、美味しかった、という感想だけはしっかりと記したい。


カルボナードは微妙に硬い部分もあったりして、煮込み不足も感じたが、
まあ肉を噛みしめる美味しさ、というものもある。
何をもってよしとするかは、それぞれかもしれないので、不問に処す。
だけど、お味は深いよ。ワイン煮込みなんかとはまた違う風味高さがいい。
サーモンもハーブとかの香りが効いていて、嗅覚も存分に楽しませてくれる。


食後はチョコレートでも、と思って、Pierre Marcoliniに行ったのだが、サロンはなし。

しかたがないので、ホテルにでも戻って食べようと、
オレンジのクリームブリュレ、ショコラのムースに、
何かフランボワーズとか使ったムースを購入。
さらにヴァニラ、モカ、フランボワーズなどなどのマカロンを買い込む。
あとはトリュフの詰め合わせ。
買いすぎかな、と思ったけど、何か雰囲気がいいのでついつい…
ちなみに、銀座のマルコリーニみたいに、偉そうじゃないのも好感持てる。
あそこ、ちょっと感じ悪いのだ。
銀座のオネエちゃんに持っていくオヤジが多いせいだろうか…


しかし、マルコリーニはいつもいつも思うことなんだが、美味しいけど甘さが強すぎ。
何を食べても、美味しいのは確かなんだが、
気づくと口の中は甘みでいっぱいになって、微妙な余韻は楽しめない。
ただ、日本で買ったら軽く7、8000円取られそうな詰め合わせが、
28ユーロとかで買えてしまうのが、かなり意外というかなんというか。
この値段から考えると、日本で気取って売っているより、
いくらか気楽なポジションのショコラティエなんじゃなかろうか?


ここからはまたも散策モードに戻る。
中世の絞首刑場跡に造られたという最高裁判所がすごい。
観光局の情報によれば、高さ100メートル以上だとか。
最初のエントランスだけでも圧倒される、すさまじいシロモノだ。
ここで裁判、とかになったら、かなりビビってしまうだろうな、と想像をふくらませる。


最高裁の横から街の景色が一望できて、これまたナイスなのだが、
その展望スペースのところに、便利な下町へのエレベーターが設置してある。
これは便利、とさっそく使ってまたざわざわした界隈へ。
ここからホテルに向かってだらだらと歩いて戻る。ケーキ食べなきゃいけないからね。


再出発後は、繁華街の方へ。
屋台のワッフル(これはリエージュ風)を食べたり、お店をのぞいたり。
結局クリスマスの装飾が早くも始まったデパートで、
クリスマスカードやオーナメント、トナカイのぬいぐるみなどをバラ買いする。
だーらだーら過ごしていると、時間が経つのも早い。
あっという間に夕方になりつつあったので、またもグランプラスに戻る。
市立美術館で小便小僧のワードローブなどを見ちゃったり、
またもスーパーをのぞきに行ったりしていると、また暗くなってしまった。
で、この日は適当にご飯食べておしまい。
翌日のアムステルダム移動に備えることになったのだった。