パリ2日目♪

mike-cat2005-11-14



きょうは(やや)早起きして、午前中はルーブル美術館見学。
おう、いいね、観光旅行っぽいね。
まずは腹ごしらえ、と、メトロTuileries近くのカフェQualite & Coへ。
しかし、朝のメニューはあまりそそられなかったので、河岸を変える。
近くで見つけたカフェRue de Marche(綴りはよく覚えていないが…)に決定。
ルッコラとカマンベール、いちじくをパニーニで挟んだホットサンドと、
定番のトマト&モッツァレラをパニーニで挟んだホットサンド、
そしてスモークサーモン&クリームチーズのピタサンドを頬張ってみる。
パニーニもピタも、フランスじゃないじゃん、という指摘はごもっとも。
でも、そういうのも取り込んでこそ、フランスの美味、ということでゆるちて♪

甘いフルーツにしょっぱいチーズ、というのは、
僕の味のバイブル(笑)「美味しんぼ」読んで以来、全然抵抗がなくなった。
ルッコラ〜のサンド、旨い、なんてもんじゃない。
頬がギューッと痛くなるくらい美味しい。
ルッコラの風味が、絶妙に味のマリアージュを創り上げている、
なんてエスプリを効かせた表現をしてみたが、苦情が出そうなので今回限りにしておく。
トマト〜、サーモン〜も予想できる味ではあるのだが、やっぱりたまらない。
朝から大満足で、店を後にする。


美術館へ向かうがてら、チュイルリー公園へ。
コンコルド広場と凱旋門が後ろに見えてみたりして、これまた絶景。
さすがヨーロッパ、という街並みも左に見えて、感激はまたも高まる。
比べて日本の建物の汚さ、というのが思いだされてがっかりする。
ま、清潔という点では、勝負にならないぐらい日本が上だから、善し悪しだが…


凱旋門を経て、いよいよルーブルのエントランスのガラスのピラミッドへ。
ああ、これが「ダ・ヴィンチ・コード」のあれなわけですな、
などどおぼろげに思いだしつつ、エスカレーターを降りていく。
えらく立派なエントランスホールにびっくりしつつ入場券を購入。
颯爽とゲートをくぐろうとすると、だるそうな係員がおしゃべりに夢中だったりする。
たぶん、職業意識とかプライドとかに使うカロリーは、
すべてあのぜい肉になっているのだろうな、というマダムがええかげんに入場券を破る。
切り口とか、ミシン目とかまったくなし。フランス人の大雑把さには、つくづく驚く。


お目当て、といえば、
実は17世紀のフランドル地方、オランダ絵画くらいしか、あまりなかったりする。
もちろん定番の「モナ・リザ」「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」は観るけど、
あとはとてもいいかげんなものだったりする。
ま、それが僕の美術的素養そのまんまなんだが。
そう思いつつ館内に入ると、こんな表示が…

「お前らどうせ、これぐらいしか興味ネエだろ!
 この案内図あるんだから、余計な問い合わせはすんじゃニイ(by次長課長)」
という、メッセージが何だか伝わってくるんだが、
バカにすんじゃニイ! と言い返せないので、素直に写真に収める。
まあ、西原理恵子風にいえば、勝ちか負けかでいえば、負け、ということで。


で、案内に従って、定番みっつをきっちり押さえる。
ヴィーナスとか、ニケは写真撮っていいんですな。びっくり。
完全に観光地の写真スポットと化している。
どうなんだろね、と思いつつ、ちゃっかり写真を撮るのは、観光客として当然の行動。
ま、写真撮るのに夢中で、全然ちゃんと観た印象が残らない、
ということがないよう自分できちんと気をつけるだけだに…


でも、ヴィーナスのはみケツは気になったので、一応撮ってみた。

おう、せくしい♪
なんていっているうちは、一生美の真髄には触れられないのかもしれないが、
たぶん同時代の人とかだって、
「おお、いいケ×やな」とか「ええ×チしとんな」とか思っているはず。
いや、もちろん関西弁じゃないはずだが、感覚としては同じだと思う。
時代を経た現在に観ているから、芸術になるわけで、
当時はもっと娯楽的、悦楽的な目的で観られていたんじゃないかな、
というのはあくまで想像なんだが…


で、フランドル&オランダに移り、ルーベンスなどを眺める。
「フラダンスの犬」(byいしいひさいち)じゃなかった、「フランダースの犬」で、
パトラッシュを死なせてしまった甲斐性なし、ネロくんの観たかった絵はあるのかな、
なんて思いつつ(いや、確かないはずだとは思うけど)、ふむふむと眺める。
何せ、「モナ・リザ」周辺で、何の工夫もない宗教画を見すぎて食傷気味だったので、
ルーベンスのタッチとかがとても心地いいのだ。
ま、ポップアートとかが好きな僕あたりに、本当のよさがわかるとも思えんけど。


お楽しみのひとつ、「レースを編む女」でも観て、
映画「真珠の耳飾りの少女」のフェルメール
(演じたのはコリン・ファース)を、と思ったら閉鎖でやんの。
迷路のような建物をたどって、ようやくたどり着いたのに、この衝撃は甚大。
このショックが結局その後の芸術鑑賞熱に水を差す
(最初からなかった?)のだが、それはまた後日…


美術館観賞後は、まあベタにお土産、ということで併設のショップへ。
NYのメトロポリタンほどじゃないが、商売っ気たっぷりのグッズの数々に出会える。
画集とかけっこう好きなんだが、
それをこの序盤で買うとこの後の旅程が地獄となることは確実。
ま、いいやとあきらめ、軽そうなものを買い込む、
って買い込む必要はないのに、何となく買う。
「ああ、旅行のマジック」とか思ってもみるのだが、単に僕がアホなだけかも知れない。


続いてはルーブル地下のショッピング街を冷やかし、クリスマスグッズを少々購入。
早くもワレモノ、コワレモノをしょい込むが、こういうのは一期一会なのだ。
しかたない。気に入ったら買え! は鉄則だ。本当か?
続いて続いては、ヴァンドーム広場に向かってみる。
「まあ、素敵なホテル。ああいうトコにも泊まりたかった」
なんて話していたら、リッツだった。
素敵なのは当たり前。こんなとこ泊まったら、旅程そのものを見直す必要が…
近所をよく見ると、パークハイアットとかもあって、けっこう圧倒される。
一泊いくら、とかは考えたくもないが、
500ユーロ5連泊とか、平気でできるヒトになりたい! などと思考は乱れまくる。


まあ、そういう戯れ言はともかく、大事なのはお昼ご飯だ。
狙いを定めていたスフレづくし、メトロConcord近くのLe Souffleへ。

スフレをかたどった看板のネオンに
思わず「か〜わい〜」とギャルみたいにうなって入店する。
デザートスフレだけでなく、スフレ料理を作ってくれるというこのお店。
狭いけど、お店の雰囲気はまずまず、といった感じだ。


メニューを見ながら散々悩んで決めたのが、
ジャンポンフロマージュというと上等だけど、まあいわゆるハムチーズのスフレ。
そして、チキンとマッシュルームのスフレにしてみた。
塩味のスフレ、というと一瞬引くが、いや全然違和感なしだ。
まあ、いかにもフランスっぽく塩が強いんで、最初戸惑うが、
慣れてくるとその強い味がスフレの軽さと意外なほどマッチする。
まあ、世にもまれな美味か、と言われると、
どちらかといえば珍味っぽい部分は否定しないが、一度味わってみる価値はありかも。

デザートももちろんいただいた。
ショコラスフレに、チョコレートソースというダブルショコラのスフレに、
チョコレート&ラムの効いたクリーム、というやつ。
ダブルショコラは、チョコレート味好きにはもうたまらないお味。
とはいえ、チョコレート自体はあまりしつこくないので、軽く食べられる。
ラムの方はかなり強烈なソースだ。
ぷんと匂う、という次元じゃなく、半分ぐらいラムじゃないの、という感じ。
だが、チョコレートとのハーモニーは抜群で、思わずガツガツと食べてしまう。
頭ぐらいのサイズの壺で出されるクリームソースは、
さすがにかなり残ってしまったのだが、あれを平らげてしまうヒトもいるのかもしれない。


食後は散歩、の予定だったが、
とりあえずお茶もしたいな、などと思ってウロウロしてると、
そういえば、同じ通りに日本でもお馴染みのJean-Paul Hevinがあったことを思いだす。
じゃあ、行っちゃうか、と思って入店すると、何とランチメニューを発見。
軽いサラダっぽいのばかりだったが、けっこうメニューが多いことに衝撃を受ける。
こちらではオレンジアイスティーと、ショコラ・ヴィエノワーズを賞味。
ショコラ・ショーにシャンティを浮かしただけでヴィエノワーズだなんて、
ウィンナー・コーヒーと同じじゃん、
って語源はほとんど同じだから当たり前ということに気づく。
お味、もちろん美味しかったけど、
たぶん新宿伊勢丹店の方がレシピに忠実に作っているかも。
日本みたいにもったいぶっていない分、微妙に雑っぽい感じも否定できない。


で、お次はメトロ12号線でConcordeからPigalleへ。
お目当てはあの「アメリ」のモンマルトル。いや、ミーハーですみませんって感じで。
どうも臭かったり汚かったりする南北方向のメトロから降りると雑然とした街並み。
これを丘の方に向かっていくと、微妙に空気が変わってくる。
サクレ・クール寺院に向かって行く前に、有料公衆トイレを初体験。
あまりに重たいドアに苦戦したりして、けっこう恥ずかしい思いをする。
やけに短いのにメトロと同じ料金のケーブルカーに乗って丘の上へ。
しかし、これが意外と悪くない。何だか雰囲気あって、とても楽しい気分になってみる。


丘の上からの景色も、意外にパリ中心部からズレてはいるけど、やっぱり楽しい。
降りるときはアメリがちょっと電波の入った遊びをしていた階段にて。
下には例のメリーゴーラウンドなんかもあって、アメリ気分に浸れる。
ただ、ちゃんとDVDで復習しとけばよかったな、の感はあり。
細かいトコ覚えていたら、もっと楽しめたのにな、と思ってしまった。


ちょっと歩いて、美味しそうなパンやジャムがあふれるブーランジェリーでお買い物。
もちろん、アメリのカフェでもお茶をしてきてしまった。まったくミーハーだこと。
意外と観光地っぽくなってなくって、なかなかうれしい。
店員のニイちゃんのワキ臭が強烈だったのには閉口したのだが、
まあ海外行ったらそんなの当たり前。「きょう鼻日曜」対応で切り抜ける。
丘を降りると有名なムーランルージュ
ユアン・マクレガーニコール・キッドマンの名作「ムーランルージュ」を思い浮かべる。
そういえば、バズ・ラーマン監督の次回作は?、なんてことも気にしてみた。


ここからPigalleまでの通りは、両サイドに立ち並ぶセックスショップ街。
エロの殿堂だの、いわゆる秘宝館だの、が次々と登場する。
そういえば、
マチュー・カソヴィッツ演じる青年はセックスショップの店員だったことを思いだす。
なるほど、とか訳わからない納得。


ここからはけっこう駆け足で見て回る。
まずはメトロでOperaに向い、オペラ・ガルニエをちょいと見物。
さらにすぐ近くのギャラリー・ラファイエットを冷やかしに行くと、
早くもクリスマスのライトアップが始まっていた。

デパートのライトアップの方がオペラ・ガルニエより感激、
というのも何だけど、とにかくすごかった。
思わず写真撮ってしまうわたし。田舎もんみたい…


続いてはマドレーヌ大通りからマドレーヌ寺院へ。
すぐ横に並ぶお花屋さんを眺めてこれまた感激。感激の大売り出し状態となる。
ここからまたコンコルド広場までたらたら歩いて戻る。
誰でも知っているような名店がズラズラと並んでいる光景も、これまたたまらない。
で、メトロ1号線でConcordeからRouvre Rivoliに戻る。
ホテル近くにあるブーランジェリー&パティスリー Gosselinへ。
シブーストとモカチョコのエクレア、バナーヌなどを買い込み、荷物をホテルに置く。


またここから晩ご飯を買いにジョルジュ・サンク界隈へ。
お目当ては高級惣菜店Vignonだったのだが、
微妙にホテルへのお持ち帰りには料理・量ともに向かない。
しかたないので、近くを探す。
にぎやかな雰囲気が気になったLe Relais de L'Etrecoteへ。
しかし、外には様々なメニューがあったのにも関わらず、
入ってみると単一メニューのみであることが判明。
いや、外に何か張り紙はあったけど、全然わからなかっただけなのだが…


で、そのメニューはステーキとポテト。
ま、フランス人のかなり定番っぽいメニューなんだろうが、旅行者としては微妙。
ミディアム・レアとの注文は却下、
じゃあレアといったらミディアムだったのだが、味そのものはかなり美味しい。
続々と客が入ってくるあたり、かなり流行っている店なのだが、
まあ何となく不満も残しつつ、大量のステーキを頬張る。
放っておくと、お代わりもいただけたりして、また腹が膨れてしまった。


その後はシャンゼリゼを散策し、腹ごなし。
定番のパティスリー Ladureeで、マカロンをバラ買い。
気づくと12コも買ってしまい、自分の意志の弱さを思い知る。
シトロン、アマンド、ローズ、フランボワーズ、オランジュ、キャラメル、カシス、
赤い果実、スパイス、ショコラなどなど…
結局食べたのは翌日の列車の中となったのだが、
マイベストはシトロン&オランジュあたり。
真っ黒なスパイス味はマカロンへのイメージが変わりそうな衝撃を受ける。
こちらも、一度はご賞味あれ、という感じだ。


以上、これにてパリ最初の滞在は終了。
翌日のブリュッセル移動に向け、泥のような眠りについたのだった。
しかし、長いブログだな。
これちゃんと12日間書ききれるのだろうか、不安になってきた…