で、この日はさっそく天満橋の大阪造幣局、桜の通り抜けに出向く。

mike-cat2005-04-14

http://www.mint.go.jp/sakura/index.html
かなりひさしぶり。
一方通行の通り抜け終了後に通る、
醜悪なまでに屋台まみれの公園のイメージばかりが残っていたが、
あらためてちゃんと観に行くと、それが間違いであることが分かる。
通り抜け自体は飲食・喫煙禁止。
「みなさま、公衆道徳を守って…」というアナウンスは、さすが大阪。
飲食・喫煙しなくても、
ところかまわずの写真撮影で流れを堰き止め、
花が咲いた枝を、邪魔そうによける。
560メートルの通り抜け、序盤はやたらと立ち止まるクセに、
後半に入るともう花も見ないで、早歩き。
みんな気持ちは屋台へ向かってるから、
こっちが同じペースでゆっくり歩いてると、ガンガンぶつかられる…
ホント、言わないとわからない、というか、言ってもムダ?


とまあ、そういうのは置いておいて、桜。
ソメイヨシノがたくさん並んでる風景がやっぱり好きなんだが、
たくさんの品種を見ることができる、この〝通り抜け〟も捨てがたい。
見てると、やっぱり八重の品種がムチャクチャ多い。
色や枝ぶり、花びらの形と、
あまりに多すぎてよくわかなくなったりもするが、
やっぱり白系の花に惹かれる。
ちなみに右上に載せたことしの花、「紅華」は、まだほとんど咲いてなかった…


で、僕的に言うと「蘭々」がお気に入りだ。

縁取りが紫がかったピンクで、中は真っ白。
見目麗しい、とはこのことだ、とひとり納得する。
名前がちょいと鈴木蘭々してて、困るけど、
実はその蘭々よりも由緒正しい。当たり前かもしれんけど。
Webの説明によると、
〝北海道松前で、「白蘭」と「雨宿」との交配から選出育成された桜。
 花は白色に近く、外面は淡紅紫色。花弁数は15〜20枚ある。
 名前は、上野動物園のパンダ蘭蘭の死を悼んで
 昭和55年の子供の日松前の子供たちが命名した。〟とある。
ああ、あのランラン。カンカンとともに子供のころ見た記憶が…


もうひとつのお気に入りは「天の川」。

こちらも白く、大ぶりな花びらが印象的。
説明だと
〝東京荒川堤にあった里桜で、樹姿がほうき状となり、
 淡紅色の花が上向きに咲く珍しい品種である。花弁数は10〜20枚ある。〟
光の関係だろうか、そんなに紅い印象はなかったが…


ほかにも、いい感じの桜は多かったけど、とにかく多くて覚えきれない。
また来年も行って、ぜひにもうちょいと見極めたいトコだ。
で、花見を終えて隣接の公園に立ち並ぶ屋台を背に、南森町に向かう。
これという店を発見できないまま、天神橋筋2丁目に到着。
ガレットの看板につられ、ビストロ「レザミ」へ。
http://www.lesamis.jp/


最初にいっとくと、味は「僕でもできそう」クラス。
豚肩ロースのワイン、トマト煮込みはそこそこおいしい。
おいしいけど、煮込み料理は手間さえかければ家でもおいしくできる。
素人料理のレベルとしてはおいしかったけど、
ビストロならでは、の味が出てるかといえば、間違いなく〝ノン〟だ。
その上、ボリュームといえば、もう哀しいくらいに小さくて、もう…


で、肝心のガレットは全然風味がない。
具の味が濃いのも重なって、ソバらしさがまったく感じられない。
その上、中の卵も、凡庸な目玉焼きになってる。
ふわっと半熟な感じがあってこそ、
クレープと味が融け合って、おいしくなるんだけどな…
神楽坂の「ル・ブルターニュ」と比べるのは、かわいそうだけど、
ここのはホント、素人料理の域を出ない、というか、完全に研究不足。
僕のような素人に、問題を簡単に指摘されるんじゃ、ちょっとね…


でも、一番まずかったのは、最後に出てきた「春野菜の素揚げ」。
まず、こういうオードブルっぽい料理が、
最後に出てくること自体問題だと思うんだけど、
それ以上に問題なのは、熱くない。
出てきてすぐにぱくついたら、冷えた油がまとわりついてる…
舌にベチョっという、いやな感覚。
どうも、もたもたやってるな、と思ったら、手際がとことん悪いらしい。
「冷えてるんですけど…」といったら、
「いや、すぐに冷えてしまうんです」と、居直る。
冷えてしまう、というのと、熱いどころか、温かくもない、というのは全然別。
「じゃあ、食べてみてください」といっても、ブツブツ…


こういう店でモノを食べるのは、ホントにストレスだ。
もう、イヤなので席を立つ。「もう、いりません!!」
すると、ようやく謝るんだ、これが。
始めから謝れよ!! だって、冷えてるんだから。
もしかしたら、調理能力が著しく低いのかもしれないけど、
最初居直る態度といい、ホントどうにもならない。
野菜の素揚げの分も払うと主張したが、結局はその分は帳消し。
でも、不愉快な思いをさせられた分は、それだけじゃ収まらない。


この店に限らず、常々思うことなんだが、
やっぱり、大阪にはまだこういうのは早いんだろか。
お好み焼きとか、そういう系統はおいしくても、気取った料理はやっぱり…
冷えた油の味が、舌に残って気持ち悪い。
食い倒れ、の意味が、違ってきてしまいそうだ。