リッツ・カールトンホテル
12月半ばの大阪転勤が決まり、慌ただしい毎日が続く。
本も映画も、このところペースは停滞中。困ったもんだ。
で、きょうから、大阪で住む家を探すべく、一泊旅行。
朝イチ(では全然ないが、主観的には朝イチ)の新幹線で、一路大阪へ。
しかし、前夜の突風のため、首都圏のJR各線で遅れが出る。あらららら…
案の定、JRお得意のかなりいいかげんな運行状況情報に、
いきなりストレス度数が上がりまくる。これまた、困ったもんだ。
状況について、尋ねるとぞんざいな受け答え。
注意すると逆ギレっぽく、さらに横柄な口調で説明する。それも要領を得ない。
しかたがないので、朝から血祭りにあげざるを得ない。ああ、合掌…
でも、しかりつけられたのは、あなたが悪いのよ。ちゃんと反省なさい。
でも、品川のディーン&デルーカで買ったサンドイッチで、ご機嫌は一気に解消。
プロシュートのサンドに、野菜サンド、ついでにコーンブレッドを購入。
しかし、コーンブレッドは、〝コーンマフィン〟だった。
表記、ちゃんとしてね。甘いの食べたかったわけじゃないんだから…
心斎橋の近くにある堀江というあたりで家探ししていたため、
不動産屋さんとのお待ち合わせは、心斎橋のエルメス。
いや、興味ないブランドだけどね、わかりやすいし。
しかし、何で大阪って、ブランドの路面店がこんなにあからさまなのか…
その後梅田で見かけたLOEWEなんて、
ブランドイメージを覆すような、あからさまな看板だったし。
ま、これからしばらく大阪市民になるわけだから、慣れないといかんのだが。
で、探し始めると全然ろくな物件がない。
古くてもいいから、陽当たり良好物件を探していたのだが、
2LDKとか3LDKの夫婦向け物件ってかなり少ない。
もちろん、アメリカ村から徒歩5分みたいな、
バリバリ街中で探してるんだから、しかたないんだけど。
ちょっと無理があるけど、東京で考えれば、
渋谷のセンター街入り口から歩いて5分みたいな感じだろうか。
とにかく、ない。おまけにペット可物件となると…
たいして陽当たりもよくないのに、古くて、グレードの低いマンションや、
ほぼ新築っぽい感じでも、ろくに陽の当たらないマンションを数軒見ると、
人間あきらめが出てくるようで、あっという間に条件が下がる。
陽当たりは絶対条件なので、エリアを広げて探してみる。
有名な黒門市場(京都の錦市場みたいな感じ。ふぐ屋さん多し)近くも、
希望エリアなので、徒歩12、3分のトコの物件を見学。
3階で陽当たりまずまず、グレードは…。
おまけに窓の向こうには、民家のベランダ(いや、うちも民家だが…)。
いきなり花の水やりに現れた隣家のおばちゃんと対面し、むむむとうなる。
会社入って3度目の転勤、5度目の引っ越しになるが、
相変わらず物件探しは、ヘビィな仕事だ、と実感する。
ちなみに前回の大阪転勤時は、京都との間にある枚方市というところ。
初めての大阪暮らしで、環境などまったくわからず。
不動産屋さんに「ここしかない」とかいわれ、やむなく決めた。
でも、今ならいえる。「われ、なめとんのか!」。
少なくとも、あるよ。大阪市内にだって…
で、日曜日は見られない物件もあるので、この日これにて終了。
最後の物件はぎりぎり及第点だったが、将来に微妙な影を残しつつ、
不動産屋さんとお別れする。「すべてはあしたの物件に懸けて…」
その後は黒門をひやかしつつ、難波に向かう。
ごはんは千日前ビックカメラ裏の「やおめし びわとも」。
京都、大阪を中心にした伝統野菜などを使った、野菜料理中心のお店。
ちなみに八百屋さん(最近は青果店、とか書かないといけないらしいが)が、
お店開いてるから、やおめし、らしい。どっかの受け売り。
ふろふき大根に、野菜とお麩の揚げ出し、野菜チャーハン、五穀飯、
ブリの塩焼きなどなど。何か健康的なお惣菜をいただく。
お味もあっさりとしてて、野菜の味が生きている。
僕の好きなお味付けで、ほぼ大満足。
何でほぼ、なのかというと、大根とか、ちょっとぬるかった。
以前食べた時もちょいと思ったが、このお店、
熱いままで食べるものが、たまにぬるい感じで出てくる。
せっかく、素材、味付けはいいのに、
たまにハズレっぽい料理が出るのは、そこらへんの手際の甘さかも。
根本的なコンセプトはいいんでね。
もうちょっとだけ頑張りましょう、とエール送ってみる。
きょうのお泊まりは、気張ってリッツカールトンにしてみた。ちなみにお初。
客室のグレード、サービスともに文句なしは当たり前なんだが、
今回はネット予約のクリスマスプラン。
スーペリアダブルに、クリスマスのお菓子(たくさん♪)、
さらに朝食ビュッフェがついて、2人で32000円。
ヒマと元気さえあれば、フィットネスも使える。
お得というか、破格、というか。
ラグジュアリーを極めつつ、ものすごいトクした気分で、一日の最後を迎える。
しかし、問題は山積み。何しろ、おうちが決まっていない。
ここに住めるなら、文句ないけど、一週間と保たないよ、僕の収入じゃ。
洗濯乾燥機とか、冷蔵庫とか買わなきゃいけないモノも
たくさんあるのに(実は新婚さんなもので…)、家が決まらなきゃ、何にもできない。
「ピーンチ!」とかいってる割に、真剣味もなく、いただいたシュトーレンを食べる。
パウダーシュガーのたっぷりかかった、フルーツケーキ。
これがまた、たまらんおいしさだ。
パウダーシュガーからして、口溶けの甘さが全然違う。
「何じゃ、こりゃあ!」by松田優作的な叫びを我慢しつつ、ケーキ本体をほお張る。
パウンドの口溶け感も、これまたもう絶品だった。
リキュールと、フルーツの味と芳香が溶け合って、
それだけでもたまらないのに、よくあるモコモコ感ゼロ。
かといって、酒浸し感もなく、ちょうどいい感じに口の中で崩れる。
あっという間に平らげ、紅茶とコーヒーがぶ飲み。
満足感にあふれてみるが、やっぱり問題は解決されていなかったりする。
はてさてどうなるのか、大阪の夜は更けていくのだった。ちゃんちゃん♪