調査するなら、もう少し…

サービス担当のロビンちゃんです♪

銀座シネパトスで「セックス調査団」。ああ、恥ずかしい…
何だよ、このタイトルと思ったら、
原題も〝INVESTIGATING SEX〟ほとんど、そのまんま。
映画館には「美しき諍い女」とか「プレタ・ポルテ」の時みたいに、
スケベ心に胸を膨らませたおっさんだらけかと思ったら、
そこまででもなかった。
というか、「映画の日」で人がたくさん。知らなかった、大失敗。
1800円払っても、空いてる方がよかったのに。


それはともかく、「じゃあ、お前はスケベ心ないのか」といわれると、
完全否定はできないが、ちゃんと観に行く理由はあった。
とにかくキャストだ。好きな人だけでもざっと並べると、

ほかにも、ロビン・タニーニック・ノルティ
ほら、すごいでしょ♪ 観たくなるでしょ?


まあ、題材にももちろん興味ありますよ。そりゃ。
ただ、もちろん、このキャストが組んずほぐれつするとは思ってないし、
映画案内見たら、まあ「討論」を重ねる、とあるから、
もしかしたら、面白いダイアログが期待できるかも、と思ってた。


実際、映画は「調査団」というより「討論会」の感が強い。
ひたすら、あーだ、こーだと話し合いで(それもオトコだらけで)
セックスの真実を追い求める。何だよ、その真実って(笑)
まあ、ぶっちゃけていえば、まじめな顔で行う猥談だ。
しかし、美人速記者2人(ネーヴ・キャンベルロビン・タニー)つけるあたり、
すでに下心が見え見えだ。全然まじめじゃない。


で、話の内容だ。率直にいって、つまんない。
大恐慌前のボストンを舞台にした、実録の映画化とあって、
まあ、しかたのない面もあるのだが、
あまり意外性もないし、探求の域まで達するような深い考察がない。
ほんと、上っ面。旧来の観念に縛られたままで、討論が進行する。
あの時代の、あの場所なんで、
いわゆるピューリタニズムに縛られているのか、といえば、そうでもない。
そこらへんは時代考証にも疑問を感じたのだが、タブー感もまったくない。


「愛のあるセックスが…」とか、
もっとパーソナルなレベルで話すべき内容と、
純粋に、〝お楽しみ〟の方法について話すべきを、ごったまぜにしてるから、
ついつい鼻白んでしまうのだ。まあ、難しいのは分かるんだけど。
監督はアラン・ルドルフ。「モダーンズ」が有名だが、僕は観たことない。
ブルース・ウィリスデミ・ムーアの当時夫婦共演、
「愛を殺さないで」原題〝MORTAL THOUGHTS〟以来13年ぶりの〝おひさ〟監督だ。
「モダーンズ」では1920年代のフランスを描いて、
評価された監督なんだが、今回はどうも…に終わったようだ。


もちろん、原作みたいな本があるんで、勝手に作り変えるのも何だろうが、
当時の、夜の習慣みたいなのを、正確にリサーチしてみるとか、
いっそのこと、実際の営みの方をソフトポルノ調に作ってみるとか、
どうせ「調査」するなら、もう少しやりようがあるだろう、と思ってしまった。
だって、ジュリー・デルピーロビン・タニーとかは
ばっちりサービス・ショットしてるんだし。
あっ、ネーヴ・キャンベルは脱ぎません。念のため。
まあ、ネーヴも「スクリーム」の第1作の頃なら、ぜひにだけど、いまは、ね…


まあ、そんなわけで、駄作でした。
地下鉄の騒音がBGMのシネパトス公開、という時点で当然、
出来については覚悟してたんで、そこまでがっかりはしなかったけど、
まあ、それでも徒労感が強いな。オチも「おいおい」だったし。
しかし、一回目終わって劇場出ようとすると、劇場前には行列が!
観終わった奴がいうのも何なんだが、
並ぶなよ。「セックス調査団」の看板の前に…