笑えて、ためになる映画本

保証付きのバカバカしさ

きょうのタイトル、センスない… だが、ホントだ。
ウェイン町山ガース柳下
「ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判2」。
http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=31417023
月刊誌・映画秘宝の連載をまとめた、その名の通り、
映画を欠席裁判で斬りまくる対談ものだ。


ファビュラス・バーカー・ボーイズとは、
ジェフ&ボーのブリッジズ兄弟とミシェル・ファイファー
恋愛&ジャズ映画「恋のゆくえ ファビュラス・ベーカー・ボーイズ」のもじり。
(ちなみに、日本ではビデオ廃盤…)
ウェイン&ガースは、
オースティン・パワーズマイク・マイヤーズが主演した「ウェインズ・ワールド」
に出てくるヘヴィメタおたくのボンクラ・コンビのキャラクターから。


まあ、ここらへんで予想できる通り、
この本、ボンクラ(あえて、逆説的なほめ言葉としての)の視点からたたき斬る、
非常に〝優れた〟映画評なのである。
この二人、お上品な映画だけでない、ありとあらゆるレベルの映画を観まくっている、
非常に広範で、ディープな専門知識がベースとなっている。ここがポイントだ。


町山智浩氏は、米国・オークランド在住、翻訳関係の仕事もしている。
柳下氏も文芸関連の翻訳をしている人物。こんな二人だから、
アメリカを始めとした海外の社会情勢や文化的背景にも
現存の映画ライターの中で、もっとも通じていると思う。
だから、この本には、映画をパッと観ただけではわからない、
さまざまな驚きが、色々と詰まっている。
ためになる、というのはその辺だ。
別にためにならなくともいいかもしれんが…


だが、この本、ヘンに気取ることはしない。
あくまでボンクラな映画好きの視点を忘れない。
だから、メッタ斬りしまくる映画評が、嫌みではない。笑いになる。
と、まじめに書くのも馬鹿馬鹿しいくらい、笑える本であるのだが…


町山智浩氏のはてなダイアリーhttp://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/
著作はほかにファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判 (映画秘宝COLLECTION (20)) 映画の見方がわかる本―『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで (映画秘宝COLLECTION) アメリカ横断TVガイド (映画秘宝コレクション)
最新刊は「底抜け合衆国」http://www.esbooks.co.jp/books/detail?accd=31417049

どれも、一読をお勧めしたい。
ちなみに雑誌「映画秘宝」も、ふつうの映画雑誌にあきたりなくなったあなたにぜひ♪
ちなみに、僕の愛読映画雑誌は、これとミーハー映画雑誌「この映画がすごい」


で、右上の画像は何だよ、というと、この本でも紹介されている、
jackass the movie」ASIN:B00008972B
何しろ「映画秘宝」2002年のベスト10、8位にランクされている傑作だ。
日本公開されていないのに、である。まあ、それもどうかと思うが…


理由は明快。ホントにおもしろいけど、ホントにくだらないのだ。
あのオズボーンズ同様、
音楽専門CATV局、MTVの人気プログラムのスペシャル版だ。
「MIB2」にもヘンな宇宙人役で出てた、
ジョニー・ノックスヴィル率いるjackassの、
奇行蛮行、いたずら悪ノリ、アホ・スタントを集めた、いわゆるドッキリもの映画だ。
オズボーンズ 1stシーズン <コンプリート> [DVD]

レンタカーを信じられないような無残な状態にして返却してみたり、
体中(もちろん、ヘンなとこにも♪)に電気流して遊んだり、
ゴルフカートで、〝大〟クラッシュスタントをかましたり、
ミッ×ーマ×スのカッコして、部屋中に仕掛けたネズミ捕りの上で暴れたり…
もう、ノリは小中学生レベル。それをいい大人が命かけてやってる。
以前、ビートたけしが特番で「お笑いウルトラクイズ」とかやってたが、
あんなの、まったく問題にならない。


ちなみにこの映画、製作にあの「アダプテーション」「マルコビッチの穴」
の監督、スパイク・ジョーンズもかんでる。
先ほどの「映画欠席裁判」によれば、
渋谷の街で、アホなイタズラをかましまくるトコは、
(パンダの姿で渋谷爆走、とか…)
何と当時ジョーンズの妻だったソフィア・コッポラを独り、
パーク・ハイアットに置いてけぼりにして、撮っていたらしい。
そう「ロスト・イン・トランスレーション」裏話だ。
アダプテーション DTSエディション [DVD] マルコヴィッチの穴 DTSコレクターズエディション [DVD]
あの日本人を蛮人として描いた国辱映画も、
ダンナが自分を放って、こんな映画撮ってた、奥さんの恨み(その後離婚)
と考えると、何だかほほ笑ましい気持ちになってくる。ならないか…


この映画、近々公開の噂もあるらしい。
公開されてもたぶん、
銀座シネパトスとかでごく短期間だろうから、どうぞお見逃しなく。
絶対、ベン・スティラーのバカ映画とかより、いいかげんな公開になると思う。
ちなみにシネパトス、場末感ばりばりの、晴海通り地下にある映画館。
地下鉄の振動が、いま話題のウィンブルシートなみの臨場感をお約束…、しません。


どうしても観たい人。
ビデオで買う。これ一番簡単。
ASIN:B00008972L
まずはアマゾンの米国サイトでDVDを購入し、
リージョンフリーのDVDプレーヤーを手に入れる。
(僕はここで入手 http://www.noguchi-nagoya.co.jp/ )
もしくは、パソコンのDVDドライブのリージョンコードを切り替える。
(どのドライブも3、4回はできるはず)。


大変? でも、それだけの価値はある。と思う…
字幕? 英語字幕すらいらない。観てればわかる、バカバカしさだ。
ちなみに、ご購入の際は同じくMTVの
「CEREBRITY DEATHMATCH」もどうぞ
これも本気でバカバカしくって、最高でーす♪

そうそう、きょうは久しぶりにタワレコ行った。
maroon5の前身、Kara’s Flowersの「the fourth world」
Beverley Knight「PRODIGAL SISTA」
MOTOWNのナンバー1ヒットばかりを集めたコンピレーション「MOTOWN 1'S」
Maroon5: Songs About Jane
Fourth World
Prodigal Sista
Motown No 1's
ビバリー・ナイトしかリンクしない… くすん)
あしたからの札幌出張6日間のおとも。


さっそくipodに落とす。CCCDじゃなくてよかった。
この前、12曲中5曲しか落とせない悲劇に見舞われたばかりだからなぁ。
たいてい、何とかなるものなのに、前回は全然ダメ。
ホント、このCCCD、何とかならないか。
自分で買ったCD、ポータブルのプレーヤーに落とせないんじゃ、
何のための音楽ソフトなのか。


輸入CD販売禁止が実施されたら、もうCD買えなくなってしまう。
アマゾンの米国サイトから、個人購入もダメなんだろうか?
もし、可能でも、費用と時間かかりすぎてどうしようもないしな。
ああ、憂うつ…