ひと味違うアメリちゃん
日比谷・シャンテシネで、オドレイ・〝アメリ〟トトゥの「堕天使のパスポート」。
ただただ、ひとすら愛おしい。
誰がかって、オドレイ演じるトルコ系難民シェナイだ。
難民としてたどり着いた、喧騒のロンドン。
シェナイは、憧れの地、NYで暮らす日を夢見る、ホテルの清掃スタッフ。
「冬は木々がライトで輝くって本当?
公園でスケートしたり、警官は白馬に乗ったり…」
見守るのは、母国ナイジェリアで無実の罪を着せられた不法滞在者、オクウェ。
同じホテルで、夜間のフロントを務める。
ホテルオーナーら、難民たちを利用しようとする人間の悪意に振り回される、
厳しい現実を、難民、不法滞在者の視点から描いた、社会派ドラマでもある。
難民問題は簡単に語りきれるものでないので、この際置いておく。
何よりも印象的だったのは、前述したオドレイ・トトゥだ。
あの強烈な印象を残したアメリと、まったく違う魅力的なキャラクターを演じている。
トルコなまりの(いや、何がトルコなまりかわかるほどの英語力はないが…)
つたない英語で、夢を、希望を、そして不安を語る瞳は、
あの悪戯っぽいアメリの瞳を忘れさせるほど、切なさに満ちている。
ある大きな犯罪に巻き込まれ、シェナイはさらなる辛い現実に向き合わされる。
観ている方は、辛いのひと言なんだが、
同時に、トトゥという女優の奥深さも見えてくるような気がした。
監督は「グリフターズ」「ハイ・フィデリティ」のスティーヴン・フリアーズ。
オクウェを演じるキウェテル・イジョフォー(「ラブ・アクチュアリー」)
オクウェの友人で、もと中国系難民グオイを演じるベネディクト・ウォンら、
脇役たちにも、非常に魅力的なキャラクターが顔を揃えている。
これまた、必見の映画だな、と強く感じたが、
ここ数日、傑作続きで、ちょっともったいない気が…
たまに駄作を交えておかないと、何かバランスが取れない。
ランチは神楽坂づくしパート3で、これまた毘沙門天近くの「天麩羅 喜楽」。
天ぷらとか、異様に久しぶりだ。
えび、きす、めごち、アスパラ、アオリイカ、しいたけ…
暑い日は天ぷらに向かないと聞くが、さほど影響なしだったと思う。
ついつい、なすと蓮根、追加してしまった。
そのカロリーオーバーを解消するため、新宿で寄り道、と思ったら、
またも「欲望百貨店」伊勢丹で
「ショコラティエ ジャン=ポール・エヴァン」にふらふらと…
↓
http://www.jphevin.com/
冷房が効く中で、ソルベと、ホットチョコレート飲んでしまう。
銀座の「ピエール・マルコリーニ」もおいしいけど、
やっぱりこっちの方が好き。
香りがやっぱり引き立ってるし、強烈にチョコレートって、感じがする。
あ、カロリーとかまったく関係ナシの世界に入っている。反省…
と書いた端から、その反省を忘れ、
夜食は東中野のアフガニスタン料理「パオ・キャラバン・サライ」。
↓
http://www.pao-higashinakano.com/caravan_sarai/caravan_sarai.htm
ケバブにカラヒィ、カジキマグロの薫製、ラムローストなどなど、
食べまくって、さらにぜい肉のもとを補充する。
飲兵衛と一緒だったので、ワインも1人1本。
ああ…、昨晩はお酒控えておいてよかった。