第137回芥川賞・直木賞候補発表
そういえば、もうこんな季節だったっけ。
137回の芥川賞、直木賞の候補が発表された。
候補に挙がった13人のうち、9人が初のノミネートということで、
主催者の意図が見え見えというか、何となく違和感もあったりして…
とはいえ、新しい選考委員として、
芥川賞には小川洋子と川上弘美、直木賞には浅田次郎が選ばれるなど、
すこしは新風も期待できそうな気はしなくもない。
早いトコ、慎太郎とか淳一みたいなのを排除してくれれば、
もっともっと、活性化とかしそうな気もするが、
こういう権威ばかりが面白い本探しの近道とも違うし…
などと、とりとめのないことを考えても仕方ない。
とりあえず、選考委員会は、7月17日夕、だそうで。
で、芥川賞候補作。
- 円城 塔 「オブ・ザ・ベースボール」(文學界六月号)
- 川上未映子 「わたくし率 イン 歯ー、または世界」(早稲田文学0)
- 柴崎友香 「主題歌」(群像六月号)
- 諏訪哲史 「アサッテの人」(群像六月号)
- 前田司郎 「グレート生活アドベンチャー」(新潮五月号)
- 松井雪子 「アウラ アウラ」(文學界三月号)
相も変わらず、というか文芸誌あまり読まないんで、
どれも読んでいない、というのは、まあ毎度おなじみの事態。
松井雪子は、もう4度目の候補だし、そろそろ取らないと。
マンガ家時代にけっこう好きな作家だったので、ぜひ♪
直木賞候補は以下。
- 北村 薫 「玻璃の天」(文藝春秋)
- 桜庭一樹 「赤朽葉家の伝説」(東京創元社)
- 畠中 恵 「まんまこと」(文藝春秋)
- 万城目 学 「鹿男あをによし」(幻冬舎)
- 松井今朝子 「吉原手引草」(幻冬舎)
- 三田 完 「俳風三麗花」(文藝春秋)
- 森見登美彦 「夜は短し歩けよ乙女」(角川書店)
北村薫がいまだに候補者に挙がっているのって、
ものすごい違和感を感じてしまうのは、僕だけではないはずだ。
もう、どう考えても格的には、直木賞候補<<<<<北村薫。
いままできちんと選んでいない、選考委員の責任大だろう。
とかいって、北村薫のこの作品は読んでいない。
読んでいるのは、桜庭一樹と森見登美彦だけなんで、
どうこう言うのも、まあ何なんだったりするのだが、桜庭一樹でお願いしたいな、と。
「赤朽葉家の伝説」は、スケール、読み応えもまさしく大きな賞にふさわしい傑作。
別に大砲巨艦主義じゃないが、こういう作品には〜賞の肩書がよく似合う。
森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」は、まだいいでしょ。
面白かったけど、もっともっと深みのある作品書けるはずだし、なんて。
以上、毎度毎度の勝手な予想、というか、希望をつらつらと…
7月17日を、楽しみに待つことにする。