アドレナリン過剰の、長い一日

嫌みな天才、勝幸くん

前夜の赤ワインのせいか、朝5時にいきなりぱっちり目が覚める。
酔った翌日、たまにある現象だが、普段なら二度寝ができて、ちょっとお得気分だ。
しかし、きょうはそこにハプニングが重なる。
家の前の道は1車線なんだが、違法駐車があったらしい。
通れない車が、クラクションを鳴らす。朝5時に!
違法駐車した犯人も出てこず、続けざま2回、3回…


もう、ダメだ。アドレナリン出てしまった。
家から出て、運転者を叱りつける。
そしたら「だって、通れない」だと。
袋小路から出られないならともかく、バックして迂回(うかい)するテだってある。
朝5時からクラクション鳴らし続けられる神経、本当に信じられない。
「バックして、ほかの道から行け!」と、言い渡し、排除する。


ここまではよかったんだが、アドレナリンの副作用。こっから眠くならない。
30分の奮闘の後、あきらめて、先日、本の通販BK1で購入した
二ノ宮知子「天才ファミリーカンパニー」に手を出す。
失敗した。そのまんまスペシャル版全6巻一気。
ISBN:434480256X ISBN:4344802640 ISBN:434480273X
ISBN:4344802934 ISBN:4344803183 ISBN:4344803310
あわれ、睡眠3時間で仕事に出る羽目になってしまった。
ま、半分は自業自得ともいうんだが、ちょっと納得いかない。


しかし、マンガは面白かった。90年代半ばに書かれた作品とあって、
随所に「ああ、あの頃は…」的な部分もあって、なかなかいい。
のだめカンタービレ」より、対象ちょっと低めの設定なのかな。
17歳の天才高校生、夏木勝幸と、彼を取り巻くちょっと不思議な人たちとの、
ドタバタぶりを描いたコメディ。
さまざまな仕事を通じて、さまざまな天才が登場し、難問に立ち向かう。
まあ、無茶といえば無茶、でも、夢のある筋立てだ。
勝幸の性格の悪さ、エグさがいいスパイスとなって、笑いのツボを突いてくる。


天才ハッカーとか、みんな10代ってトコが、
いかにもマンガではあるんだが、まあそれもいいだろう、と思う。
実際、そういう天才はいるしね。
ただ、ストーリーが難関に差しかかると、キャラクターの超人性というか、
特別な力でどんどん解決されてしまうあたり、
爽快感と取るか、ご都合主義と取るかで、
マンガの世界に浸れる度が分かれるんだろう。
僕的にはもちろん◎。「のだめカンタービレ」にはちと負けるが、
「GREEN」と同じくらい好きな作品だ。