こんなオンナに、ついていけるか?
いけね、「ヒートアイランド」「ギャングスター・レッスン」の続編だ。
オビに書いてくださいな、文藝春秋さんや…
「ヒートアイランド」積ん読中なのに。
まあ、でも問題なく読めたので、しゃあないか。
で、「サウダージ」とは、二度と会えぬ人、行けない場所への郷愁だと…
なるほど、主人公の一人「耕一」は、ブラジル移民の2世。
幼少時に日本へと戻り、苦い人生を味わわされた。
その恋人は、コロンビア人娼婦の「DD」。
えげつないほどバカで、下品でわがままなゴージャス美人(顔かたちのみ)。
もう一人の主人公、アキは「ヒートアイランド」からの主人公。
元チーマー(死語の世界)、現在は裏カネを狙うギャング業の若手。
恋人は、歳上のデザイナー。
アキの持つ独特の雰囲気に、戸惑いつつも惹かれる。
ストーリーの縦軸は、あるデカい「しのぎ」。こちらはまあ、おいといて、
何より強烈なのは、やはりDDだ。
何しろわがまま! 下品! っていうのは、もう書いたな…
あと、あさましい。「落ちているカネは十円でもすぐに拾う」はオビにもある。
ファム・ファタールとか、悪女とかならまだしも、
その幼稚さには、美学もへったくれもない。
まあ、たどたどしい日本語をしゃべらせ、
それをイコール知性ととらえがちな、描写はどうか、とも思うが…
自分が英語圏でやられてる
「君は言葉もろくにしゃべれない、おつむの弱いコね」的扱いを思わせるし…
それはともかく、
このDDに惹かれていく耕一の姿が、この小説のミソだろう。
小説世界だから、何となく理解できるが、
現実世界だときついだろうな。すごい気分屋だし…
商売どうのこうのについては、別にどうとも思わない。
そこらへんを著者はどうも強調してるみたいだが、
自分が買おうと買うまいと、別にその商売をしてる人をさげすむいわれはないし…
まあ、何度も書くがその強烈さに、現実でついていけるか、が考えどころ。
小説の出来自体はどうだろか。
スーッと読めたが、読後感はやや消化不良の感もある。
シリーズものの、宿命なんだろうか。
こうなったら、絶対涙が止まらなくなるのに、という形は取らない。
(まあ、人それぞれなんだろうが…)
次、があるからこうせざるを得ないんだろうな、という想いが、しばらく残った。
まあ、でも「サウダージ」の意味を考えると、こうなのかも…
今夜は東中野「カレーリーフ」で、南インド風チキンカレー。
マトンと聞いただけで、たまらなく食べたくなる関係で、
これまでマトンばかり食べていたが、今回初挑戦。
お店で一番辛い、との触れ込みのやつをもっと辛くしてもらったんだが、
どうも辛みが足らず…
最近、ホントに辛みに強くなった(鈍くなった?)のはいいのだが、
タイ料理とかでも、全然辛さが足りなかったりして、ちょっと複雑。
まあ、タイの屋台とかで、
「辛くして、辛くして」といって食べてるくらいだから、無理もないのかも
こういうこと書いてると、僕の味覚を疑われる(というかレベルがばれる)かも。