TOHOシネマズ錦糸町で「幸せになるための27のドレス」

mike-cat2008-06-05



“「プラダを着た悪魔」のスタッフが贈るあなたの物語。”
「プラダを着た悪魔」のアライン・ブロッシュ・マッケンナ脚本で、
全米スマッシュヒットを飛ばしたロマンティック・コメディ。
主演はTVシリーズ「グレイズ・アナトミー」キャサリン・ハイグル
共演は「X−メン」シリーズのサイクロプスことジェームズ・マースデン
「15ミニッツ」エドワード・バーンズ
「ヴィレッジ」「ウェス・クレイヴン’s カースド」ジュディ・グリア


幼い頃出席した結婚式に魅了され、結婚のコーディネートも兼ねる
27度ものブライド・メイド(花嫁付き添い)を務めたジェーン。
会社では上司のジョージに想いを寄せているが、
お人よしの性格が災いし、なかなか進展がないまま毎日を過ごしていた。
しかしある日、わがままな妹テスがジョージと出会い、恋に落ちた。
皮肉にも2人の結婚式の付添人に指名されたジェーンだが…


基本的にはベタなロマンティック・コメディである。
ストーリーのオリジナリティはなくとも、
いかに気の利いた舞台設定やギミックで魅せるか、が勝負となる。
その点、結婚式に憧れながら27度もブライド・メイドを務めた主人公、
というのはベタではあっても、なかなか魅力的な設定でもある。
結婚式に対する憧れも、ただの盲信というわけではなく、
微妙にその滑稽さを笑ってみせる毒も効いた、絶妙なスタンス。
音楽のセンスなんかもかなりいいので、
その雰囲気だけでも十分合格点を上げられるような作品である。


お人よしの姉と、わがままな妹のどちらが幸せになるか。
現実の世界では間違いなく妹なのだが、
まあそこらへんは映画の世界なので、夢を見させてくれる。
問題はその塩梅になるのだが、こちらもなかなか悪くない。
後味の悪さを感じさせずに、うまくまとめたのは脚本の力だろう。


あとは共演陣で思ったこと2点ほど。
エドワード・バーンズがずいぶん歳を取ってしまって驚いた。
&、ジェームズ・マーズデンが「魔法にかけられて」に続いて、
胡散臭さをぷんぷんと醸し出しているのに笑ってしまった。
たぶん、目なんだろうと思う。
サイクロプスの眼光がなくなると、ここまで変わるのか、と。


飛び抜けて何かがあるわけではない。
プラダ〜」ほどの快作を期待してしまうときついが、
主演のキャサリン・ハイグルも好感が持てるし、
1800円出しても損はない、堅実な佳作だと思う。